2015 Fiscal Year Annual Research Report
低成長期の日本における賃金率の産業間格差と構造変化
Project/Area Number |
24530309
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Research Institution | Fukuyama City University |
Principal Investigator |
原田 裕治 福山市立大学, 都市経営学部, 准教授 (70313971)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際比較 / 産業動態 / 多様性 / マルチレベル分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き,制度変化とマクロ経済変数の変化の関係について,統計的・計量経済的手法を用いて,国際分析を行った。分析対象とした先進資本主義国を,制度変化のパターンによってグループ分けすると,金融化やグローバル化の影響の度合いと,労働市場制度や社会保障制度の変化の方向性によって4つのグループが析出された。これらのグループごとの変化を分析すべく,マルチレベル分析を行ったところ,制度変化のパターンによって,労働分配率の変化の度合いが異なることが明らかになった。こうした研究成果の一部は,H. Magara (ed.) Policy Change in New Democratic Capitalism, Routledgeで公刊予定である。 また日本経済における産業動態にかんするデータについても再度整理し,マルチレベル分析によって,動態のパターンごとにその規定要因がどのように異なるかについて分析を進めている。残念ながら年度内に取りまとめることができなかったが,次年度には英語学術論文の形に投稿の予定である。
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Research Products
(4 results)