2013 Fiscal Year Research-status Report
マクロ・プルーデンス政策に関する金融ネットワークを考慮した理論的・実証的分析
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24530317
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
竹田 陽介 上智大学, 経済学部, 教授 (20266068)
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Keywords | マクロ・プルーデンス政策 / ネットワーク / 高次の期待形成 / 非伝統的金融政策 |
Research Abstract |
1金融ネットワークの理論化 (1)Takeshi Ozeki, Yosuke Takeda and Naotaka Eguchi"A Topological Diagnosis of Network Stability for Catastrophe Considering Characteristics of Network Constituents"をIEICE Transactionsに投稿,不採用になった.(2)Takeshi Ozeki, Yosuke Takeda and Naotaka Eguchi"Topological Analysis of Fedwire Dynamics"をJournal of Complex Systemsに投稿,不採用になった.改訂後,ISRN Applied Mathematicsに投稿した.(3)小関健・高橋浩・竹田陽介「ネットワーク多重モード解析法と場の理論-数学的基盤の継承性-」IEICE Technical Report,NLP2013-178(2014-03). 2「高次の期待形成」の定量化 Youske Takeda"Quantifying the Beauty Contest: Density Inflation-Forecasts of Professional Japanese Forecasters" ESRI Discussion Paper Series No.310, 2014年5月近刊. 3「非伝統的金融政策」とマクロ・プルーデンス政策 (1)竹田陽介・矢嶋康次『非伝統的金融政策の経済分析-資産価格からみた効果の検証-』(日本経済新聞出版社,2013年11月)が出版された.(2)Yosuke Takeda and Yasuhide Yajima"Searching for the Effects of Unconventional Monetary Policy: The Case of the Bank of Japan" Japanese Journal of Monetary and Financial Economics Vol. 2, No. 1, pp. 1-58, 2014,が掲載された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
金融システムの安定性の維持を図るマクロ・プルーデンス政策は,金融危機およびデフレーションからの脱却を目指す中央銀行が採用する非伝統的金融政策の一環として実施されつつある.そのため,本研究においても,研究実績3にあるように,非伝統的金融政策に関する研究が先行してきた.また,キーワードとなる高次の期待形成に関しても,内閣府のディスカッション・ペーパーとして公表される段階にある(研究業績2).一方,金融ネットワークに関しては,研究業績1にあるように,二つの論文を国際ジャーナルに投稿したが,不採用となっており,当初の計画には反して,公表されるに至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
1金融ネットワークの理論化 計画より遅れていることを考慮し,研究方針を大きく方向転換し,Holmstrom and Tirole"Inside and Outside Liquidity"(MIT Press, 2011)を銀行による流動性供給機能に関する基本モデルとして採用する.その上で,金融ネットワーク形成の内生化,高次の期待形成の導入を図っていく. 2銀行間の国際的資金移動に関するデータ分析 計画通りには進んでいないテーマであるグローバルな資金移動に関する実証分析のために,国際決済銀行のInternational Banking Statisticsを用いる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入依頼していたパソコンの納入が遅れたため. 当該パソコンの支払いに利用する予定である.
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Research Products
(6 results)