2014 Fiscal Year Annual Research Report
マクロ・プルーデンス政策に関する金融ネットワークを考慮した理論的・実証的分析
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24530317
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
竹田 陽介 上智大学, 経済学部, 教授 (20266068)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ネットワーク / 高次の期待形成 / 非伝統的金融政策 / リバース・モーゲージ / 証券化 |
Outline of Annual Research Achievements |
具体的内容: 金融ネットワークを理論モデルで記述した(小関健・高橋浩・竹田陽介,2014)上で,期待形成を通じたシステミック・リスクの顕在化を未然に防ぐマクロ・プルーデンス政策の在り方について,実証的に明らかにした. 意義: ①金融危機時における高次の期待形成について定量化した(Takeda, ESRI Discussion Paper Series No.309, 2014).②非伝統的金融政策の資産価格へのインパクトを通じた中央銀行の「最後の買い手」機能に関して概念化し,定量的に分析した(Takeda and Yajima, Japanese Journal of Monetary and Financial Economics, 2014; Jinushi, Takeda and Yajima, Kobe University Economic Review, 2014).③少子高齢化社会におけるリバース・モーゲージ債権の証券化の促進について理論的・実証的に分析した(竹田,『土地総合研究』2014;竹田,土地総合研究所編『超金融緩和期における不動産市場の行方』第6章,2014). 重要性: 上梓した著書『非伝統的金融政策の経済分析-資産価格からみた効果の検証-』(矢嶋氏との共著,日本経済新聞出版社,2013)に示されたように,マクロ・ショックとしての少子高齢化に直面する先進諸国における中央銀行の新たな役割について,概念の提示・効果に関する定量分析を行った. 今後の研究の展開: 非伝統的金融政策の発動以降における中央銀行と金融市場との関係の変貌について,理論モデルを構築し,実証的に分析していく計画をもっている.
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Research Products
(7 results)