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2013 Fiscal Year Research-status Report

不動産開発の最適時点に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24530321
Research InstitutionMeiji University

Principal Investigator

山村 能郎  明治大学, その他の研究科, 教授 (60284353)

Keywords不動産開発 / 複占モデル / リアルオプション
Research Abstract

平成25年度は,平成24年度の成果をもとに不動産開発の基礎モデルに関する分析を行っている.開発主体が複数存在するマルチプレーヤーモデルを構築し,寡占市場下での開発時点問題を取り扱う.
①マルチプレーヤーモデルの構築
不動産開発に伴う獲得収益が幾何ブラウン運動に従うことを前提としたモデルを構築し,各主体の直面する需要と投資費用に情報の非対称性,競争格差が存在する場合,複占モデルにおける先導者の投資時点にどのような影響を与えるかについて理論的な考察を行っている.併せて,収益の動的構造が,ジャンプ過程等に基づくリアルオプションモデルを構築を行っている.一連の不動産投資・開発のモデル化によって,不動産市場に生じるビジネスサイクルと情報の非対称性,競争力格差との関連性を理論的に明らかにするとともに,経済的ショックとビジネスサイクルとの関連性についての分析が可能となる.今年度はマルチプレーヤーが存在する状況を想定したモデルを構築し,投資タイミングどのように影響を受けるかを検証している.情報格差そのものも時間とともに変動する可能性があるため,今後より一般化したモデルの構築を試みる.
②不動産開発に関する調査
本研究で想定する不動産開発・投資は,大都市部におけるオフィス開発・投資や周辺部における競争的な環境下にあるショッピングセンター開発などである.モデル構築を行った上で,数値分析・シミュレーションを行う予定であるため,シミュレーションのためのパラメータ設定に関する開発実態に関する調査を実施した.今年度は,国内外における開発業者および行政機関等に対するヒヤリング調査などを行い,住宅・オフィス・工業団地における開発過程等に関する情報を収集し,今後実施する数値解析におけるパラメータの数値設定の妥当性検証の基礎資料とする予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成25年度は,文献調査,学会・研究会等における最新の技術・情報収集によって,既存の不動産開発モデルにおける問題点をとりまとめている.加えて,国内外の開発現場における調査を実施し,シミュレーションにおけるパラメータ設定に関する情報収集を行っている.また,情報非対称性が開発タイミングどのような影響を与えるかについて既存モデルを発展させた既存の複占競争モデルをマルチプレーヤーに拡張を試みている.以上から,概ね申請書に記載した研究目的・計画に沿った活動を行っており,当初の目的をほぼ達成していると判断している.

Strategy for Future Research Activity

マルチモデルの拡張することで,情報格差が投資タイミングどのように影響を受けるかを検証する.また,情報格差そのものも時間とともに変動する可能性があるため,より一般化したモデルとして,格差そのものも平均回帰過程等の確率過程に従う変数として取り扱う.
また,これらモデルの複雑化に伴い,解析的な分析が困難な状況が予想されため,数値解析等によって開発タイミングへの影響を分析する.一連の作業を通して,マルチプレーヤーモデルを用いて,不動産開発のトリガーとなるパラメータ条件を明らかにし,どのようなメカニズムで不動産ブーム,リセッションが発生するかを考察する.
加えて,政策変数を導入して,政策シミュレーションも実施する予定である.固定資産税などの不動産保有税および開発規制等の政策変数をモデルに外生変数として取り入れたモデルを構築し,数値解析によって政策変数の影響が開発時点に与える影響を定量的に把握する.また,政策変更に伴う影響を分析するために複数の政策シナリオを作成し,政策変数の変化に伴うシミュレーションを実施する.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

図書費等について,一部文献は図書館等に所蔵している図書を使用したため,物品費が当初予定した経費を下回った.
使用予定は以下の通り.
物品費250千円(図書,PC等),旅費500千円(資料収集等),人件費謝金50千円(資料整理等アルバイト),その他50千円 (論文投稿料等)

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 個別不動産情報を利用したキャップ・レートモデルの推定2013

    • Author(s)
      山村能郎
    • Journal Title

      明治大学社会科学研究書紀要

      Volume: 52 Pages: 193-208

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

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