2014 Fiscal Year Annual Research Report
地方分権における公共財サービス供給の最適性、行政コストの効率性と電子政府推進
Project/Area Number |
24530375
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
西垣 泰幸 龍谷大学, 経済学部, 教授 (20180599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧 大樹 龍谷大学, 経済学部, 准教授 (60423737)
西本 秀樹 龍谷大学, 経済学部, 教授 (70164605)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 公共経済学 / 地方分権 / ヤードスティック競争 / 電子政府 / 政策評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
①西垣は、地方政府間の政策競争によるガバナンスと公共財の最適性に関する研究に関して、2013年度までの本グループの研究成果を統合し、ヤードスティック競争の経済厚生に関する分析を進めた。財政力格差の存在する非対称的地域モデルを構築し、並行的地域間補助金政策がヤードスティック均衡において両地域の経済厚生を高めることを示した。 ②また、公共財・サービス供給の効率性と政策評価に関する研究に関して、ヤードスティック評価の考え方に基づく行政評価手法の有効性の検討を行い論文にまとめた。近隣地域の行政コストに関する情報の相互伝達により、ヤードスティック均衡における公共財供給のコストが低下し、効率性が高まることが示された。この考え方をもとにすれば、たとえばDEA分析による実証的な行政評価手法の構築が可能となる。 ③ヤードスティック競争の存在に関する計量分析においては、西垣が牧と連携し、投票モデルの考え方をより進めた計量モデルを開発し、予備的な分析をおこなった。その結果は、5月以降の学会において報告する予定である。また、西本は、大規模災害、被害の減少と新たな電子政府の役割に関して、災害時のソーシャルメディア利用とログ解析による災害情報の抽出、電子政府による災害情報の提供に関する研究を進め論文に取りまとめた。 ④また、西本は海外連携協力者(M. S. Wong)と連携しながら、マレーシアをはじめとするアジア地域の電子政府の評価と、本研究で構築するあらたな電子政府評価基準や手法に関する検討を行い論文に取りまとめた ⑤これらの研究成果を取りまとめ、国際会議4回を含む計5回の研究報告と国際学術雑誌等を含む合計10編の業績を纏め上げた。
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Research Products
(15 results)