2013 Fiscal Year Research-status Report
IT投資効果向上に関する研究―組織の状況・状態・変革プロセスからのアプローチ
Project/Area Number |
24530425
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
飯塚 佳代 専修大学, ネットワーク情報学部, 准教授 (80433861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 道子 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (30469598)
工藤 周平 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (60549153)
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Keywords | 企業情報システム / IT投資効果 / 事業とITの整合 / IT導入成功要因 / 業務改革 |
Research Abstract |
平成25年度については、平成24年度に行った①事業とITの整合性(本研究における「状況」)に関しての仮説の構築と既存のデータ(過去の研究で実施したアンケートデータの再利用等)を用いた分析、②「状況」タイプごとの「変革プロセス」のタスクを効果的に行うための要素について調査・分類および既存データを用いた分析③古典的なものも含めた欧米のIT導入モデルの日本企業へのあてはめに向けての既存データを用いた分析、などから得られた内容をもとに、本研究の目的である、企業の「状態」と「状況」ごとに、適した「変革」を行うことによるIT投資効果向上モデルを詳細化することを目的とした。具体的には、現在の日本企業の経営的特徴を考慮し、企業のタイプごとに「状況」「状態」「変革」の関係からIT投資効果向上の要因を導き出すための調査(文献調査、アンケート調査、インタビュー調査)および分析を行うことにした。 それらの活動を進める中で、日本企業の特徴やグローバル化の変化を考慮すること、およびIT導入の環境変化を(海外含む)考え、まず、より新しい文献からのIT投資効果の向上要因を分析することが必要との結論に至り、(i)欧米以外の文献、新しい文献も含めた海外のIT導入の成功要因についての論文サーベイ・分析とともに、(ii)国ごとの文化的要素も含めた調査を行った。また、IT団体の協力を得て、最近実施されたITの導入に関するアンケートデータを借りることができたので、(iii)日本企業の海外進出パターン別のIT導入効果に関する分析などを行った。これらにより、(i)各国の文献調査からの最新のITの成功要因の傾向、(ii)欧米、アジア、日本におけるIT導入の成功要因の違いの傾向、(iii) 組織タイプとIT導入の組合せ(例:海外子会社とのを含むグループ企業のITマネジメントのタイプとITの導入パターンの組み合わせ)によるIT導入効果の違い、などについての成果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実務家やコンサルタントへのインタビュー調査などから、本研究の成果の実務への示唆の部分を、最新の動向をふまえて、より現実的で有効なものにすることの重要性を改めて実感したため、新たな形で平成25年度に、再度文献サーベイの実施して分析することを優先させた。そのため、当初、本研究課題で実施を予定していたアンケート調査に関しては26年度に持ち越すこととなった。しかし、26年度にアンケートを実施する予定であり、25年度に新たな形で文献サーベイを行ったことで、本研究で提案する企業のIT投資効果向上のためのモデルの品質を上げることにつながると考えられる。また、上記「研究実績の概要」に記載した(i)については平成26年4月に発表済(ISBM2014)、(ii)については、平成26年1月に発表済(JMTI)、(iii)については、平成26年7月発表予定(Lecture Notes on Information System and Organization)である(詳細については、本報告書の研究発表一覧を参照)。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度については、25年度に実施した新たな文献サーベイおよび業界団体から借りたデータの分析結果をもとに、本研究で提案する「状況」「状態」「変革」を考慮したIT投資効果モデルを完成させるための、詳細の分析を行う。 アンケート実施後は、一次分析を行い、その結果を国際会議などの場で積極的に発表していく。その後、一次分析結果を検討し、国際会議での発表の場で得られたコメントなどを反映させて、二次分析を行う。その結果および企業への深堀インタビューの結果などを反映さえて、本研究で提案するモデルを完成させる。最終成果については、国際会議および学術論文誌での発表を想定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
使用額の主な変更は、①当初平成25年度に実施を予定していたアンケートの実施が、平成26年度に変更になったことと、②追加して行った文献サーベイの成果なども含めて、平成25年度の国際会議での発表件数が増え、26年度に予定していた発表の経費を25年度に前倒しで使用したこと、によるものである。 上記「理由」のタスクの時期変更①による経費の増加額から、タスクの実施時期変更②による経費の減少額を差し引いた金額が26年度に使用する金額の変更分であり、時期変更されたタスクを予定(変更後の予定)どおりなすことで、経費の使用も予定どおりとなると考えられる。
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Research Products
(7 results)