2013 Fiscal Year Research-status Report
IT投資・組織特性・経営成果間の関係に関する詳細レベルの拡張研究
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24530428
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
平野 雅章 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (00165193)
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Keywords | IT投資 / IT支出 / 組織特性 / 組織IQ / 経営成果 / 補完性 / 非対称補完性 |
Research Abstract |
研究目的:24年度の研究成果に基づき、25年度の目的は、(1)経済産業省「情報処理実態調査」のデータを更新する。(2)改めて組織IQアンケート調査を実施、データを更新する。(3)上記の結果を利用して、基盤A(20243024)で作成した 大サンプルデータベースを整備拡張る。(4)中間結果は、随時、研究者向け(国内2回、海外3回の研究集会参加、学術雑誌への投稿 を予定)・実務家向け(シンポジウム、ビジネス人向けメディアを予定)に公表すると共に、フィードバックを得ることであった。 研究方法:外的・不可抗力の事由で作業の進捗には遅れが生じた。しかし、この間、(1)24年度に開発した研究枠組を活用した組織IQ原則とIT投資との関係に関する定性的および定量的研究、(2)研究集会等を利用して、海外研究者との比較研究に伴う技術的な問題点等の検討、を行った。 研究成果:(1)昨年度の成果に基づき、今年度には、過去に作成した(基盤A20243024)データベースを見直すことにより、定性的および定量的な分析を行った。その結果、組織IQを構成する5つの原則の内、IT投資は「外部情報感度(EIA)」に最も影響し、続いて「内部知識流通(IKD)」に影響する。また、「効果的な意思決定機構(EDA)」には全く関係しないか、むしろ負に影響することを確認した。また、IKDの効率性について考察するために、IDKの変形としての e-ラーニングの有効性について分析した。(2)次期の申請(27年以降)で予定している国際比較研究についての技術的な問題について、米・英の研究者と検討したが、いずれも既存のデータベースでは本研究代表者が蓄積しているデータベースとの整合性を取るのが難しく、新たにデータ収集を行う必要性が大きいことが分かってきた。(3)上記(1)については、中間結果及び成果を内外の研究集会等で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
(1)研究代表者自身が、年度中に2週間超の病気入院および長期加療が必要になった および (2)経済産業省側の事情で『情報処理実態調査』調査個票の提供が年度末まで遅れた ことによる。 一方、26年度計画分の一部(国際比較研究の準備)は本年度中に開始、進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度中に予定していて遅れた作業に追いつく見通しである。(1)経済産業省「情報処理実態調査」のデータを更新する。(2)改めて組織IQアンケート調査を実施、データを更新する。(3)上記の結果を利用して、基盤A(20243024)で作成した大サンプルデータベースを整備拡張する。(4) 分析結果に基づいて、小数サンプル企業に対して詳細な事例調査を行う。(5)中間結果および成果は、随時、研究者向け(国内2回、海外2回の研究集会参加、学術雑誌への投稿を予定)・実務家向け(シンポジウム、ビジネス人向けメディアを予定)に公表して、結果の実用化を図る。この他に、27年度以降の次期の申請に向けて、(6)引き続き、海外研究者との国際比較研究を企画する。それぞれ今まで独立に研究してきているので、比較のためには、準拠モデルやデータの摺り合わせなど、実務的・技術的な検討が必要である
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Research Products
(5 results)