2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24530466
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
宮下 清 大分大学, 経済学部, 教授 (50239399)
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Keywords | ホワイトカラー / 職務経験 / OJT / 職務能力 / 人材育成 / 公的資格 / 国際比較(日英台) / ビジネス学位 |
Research Abstract |
本研究はホワイトカラーの職業能力の開発・育成について、経営学に基づく研究を行い、社会的に有益な提言につなげることを目的としている。具体的には、(1)ホワイトカラーに必要な職業能力の明確化、(2)企業と公的機関によるホワイトカラーの職業教育・訓練の現状と課題の把握、(3)欧米・アジア諸国でのホワイトカラーの職業能力の開発・育成の動向把握と分析、(4)今後のホワイトカラーの職業能力とその開発・育成のあり方の探索と提言である。 二年目となる平成25年度の研究実績は職業能力の育成について何が重要となるのかについて、学会発表とそこでの質疑、関連機関へのヒアリング調査により、検討を進めたことが大きい。その結果、職務経験とOJTの有効性が高く、それに加え従来からの企業研修を対象にすることが有意義であることが明確になった。当初の計画通り、研究対象となる諸外国(欧米:英・米・独・加・豪、アジア:中・韓・印・台・新)の状況について理解を深めてきたが、調査などですべて対象とすることは難しく、どう絞り込むかの試行錯誤が続いた。今年度の研究の結果、欧米では引き続きイギリスを対象とし、アメリカを外した。アジアでは台湾をターゲットとすることが有効との考えに至った。これはイギリス、台湾での海外学会参加と企業訪問を実施し、情報収集とその考察をした結果である。来年度は両国を含めた調査の準備と実施に取り組みたい。 学会等報告は英国でのSKOPEセミナー、日本経営学会、台湾の国際ビジネス学会、人材育成学会と4回行い、それぞれで研究成果を確認すると共に、質疑等を通して貴重なコメントや情報を得ることができた。今年度は仕事をする力を高める職務経験とOJTとの論点、そして対象国を日英台に絞り込むこめたことが主たる研究業績である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の調査実施には至らなかったが、研究の論点が絞り込まれ、調査内容や対象を明確にすることができたため、おおむね順調な達成度と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は最終年度であり、研究の論点を絞り込み、調査を実施し、実効性のある結果を見出していきたい。とりわけ、職務経験、OJT、企業研修に焦点を当てて、日本、イギリス、台湾を対象にウェブによるアンケート調査とヒアリング調査の実施を実現させたい。昨年想定した欧州大陸からドイツかフランスを加えることは調査対象としてはできないが、北欧・オランダ、またスペイン・イタリアなどの有力国と共に参考情報として考察していきたい。 また論文や報告書につなげるために、コンピテンシーなど汎用性のある概念を用いて、調査や論考に役立てていきたい。ホワイトカラーに共通するコンピテンシーと職務別コンピテンシーに分けて、どのコンピテンシーがどのような職務経験、OJT、企業研修でカバーされるかを把握し検証していきたい。シャインの人的資源計画・開発モデル(Schein,1978)、カークパトリックの研修評価モデル(Kirkpatrick,1983)、ケラーの学習動機付けモデル(Keller,1983) 、コルブの経験学習モデル(Kolb,1984)、アージリスの学習サイクルモデル(Argyris,1992)を援用し、モデルを設定し、調査研究の枠組みや仮説の設定に生かしていきたい。 公的資格、ビジネス修士に加え、英語力とりわけ仕事でどれだけ英語を使うか、それに職務能力はどう関わるかなど国際コミュニケーション・ツールとしての英語力を調査対象とし、新たな論点・展開も模索したい。従来からのMBA等ビジネス学位、プロフェッショナル資格についても、企業研修の内容、OJT制度と運用と共に、調査対象として、今後の研究を推進させていく所存である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初、早ければ2年目に実施する予定であった調査であるが、まだ調査の準備に時間がかり、実施てきていない。そのため、次年度(平成26年度)に繰り越して使用する予定である。 調査対象を、日本・イギリス・台湾の三カ国に決定した。ウェブ調査の予算を100万円程度とし、イギリスと台湾でのヒアリング調査の実施も可能としたい。
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Research Products
(8 results)