2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24530466
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
宮下 清 大分大学, 経済学部, 教授 (50239399)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 職業能力 / 日本・英国・台湾比較 / ホワイトカラー / 人材育成 / 職務経験 / OJT / 国際比較調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はホワイトカラーの職業能力の開発・育成について、経営学に基づく研究を行い、社会的に有益な提言をすることを目的としている(平成24年度)。具体的には、(1)ホワイトカラーに必要な職業能力の明確化、(2)企業と公的機関によるホワイトカラーの職業教育・訓練の現状と課題の把握、(3)欧米・アジア諸国でのホワイトカラーの職業能力の開発・育成の動向把握と分析、(4)今後のホワイトカラーの職業能力とその開発・育成のあり方の探索と提言、についてである。 平成25年度の海外調査はアジア(台湾)の専門機関と大学でのヒアリング調査などで、アンケート調査実施は、本年度(平成26年度)となった。本年度の実績は調査対象国を日本・英国・台湾の三カ国に決定し、調査票の検討と作成、英語・台湾語に翻訳し、調査を実施できたことである。 そのため予定していた、研究と調査の総合的分析・考察と全体のまとめは、まだ途中の段階にある。調査では仕事力を知識、スキル、計画、調整、改善、意欲の6つに区別し、この仕事力の6要素に対して職務経験、OJT、教育研修、自己啓発の4つの育成方法がどれほど役立ったか、調査項目を設定できたことも研究実績の一つである。これにより、これまで曖昧であった仕事力の内容とそれに対する人材育成方法の効果をある程度、客観的に把握できるためである。 調査結果によると、日本のホワイトカラーは英国・台湾のホワイトカラーに比べ、仕事力に自信がなく、研修やOJTの効果への評価も低い。英国はOJTと自己啓発の効果を高く評価し、職務やキャリアへの意識が高いことが伺える。概して仕事力や有効性は、英国、台湾、日本の順となったが、ベースの違いもあるため、個々の差異にも注目し、評価考察したい。これらを踏まえ、日本のホワイトカラーの仕事力と習得方法の現状と課題を明らかにし、今後の人材育成戦略に有益な提言をしていきたい。
|
Research Products
(5 results)