2015 Fiscal Year Annual Research Report
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24530487
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| Research Institution | Hosei University |
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Principal Investigator |
安藤 直紀 法政大学, 経営学部, 教授 (50448817)
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2012-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 国際経営 / 新興経済 / 制度理論 / 多国籍企業 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、新興経済の公式的及び非公式的制度が、多国籍企業の行動や業績にどのような影響を与えるのかを理解することを目的とし、（１）新興経済における制度がどのような要素によって構成されているのか、（２）規範的に合理的な行動はどのような条件下で経済的に合理的になるのか、（３）内的制度と外的制度が対立したとき多国籍企業はどのような行動をとるのか、という３つのリサーチ・クエスチョンに取り組んできた。研究期間全般を通じて、インタビュー調査と統計分析により、３つのクエスチョンにアプローチした。
（１）については、昨年度までの研究から、制度を政治的要素、経済的要素、法律的要素、社会文化的要素に分解できるという考えにいたっている。今年度は、実証分析に活用するために、操作化された制度の精緻化を行った。多国籍企業の行動や業績に影響を与えると考えられる要素を抽出し直し、各国の制度を数値化した。また、国の集合である地域レベルの制度にも着目し、その操作化を試みた。
（２）については、研究期間を通じて、規範的に合理的な行動をとることは、多国籍企業の業績に負の影響を与えるという仮説のもとで研究を行ってきた。昨年度までは、進出国における好業績企業のプラクティスを模倣するという規範的に合理的な行動が、模倣する企業の業績に負の影響を与えると考えてきた。しかし、規範的に合理的な行動から必ずしも負の影響を受けるわけではなく、企業の内部要因や外部要因により、影響の方向や程度が変わってくることをデータ分析から示した。
（３）については、進出国における非公式的制度に起因する不確実性が高いとき、多国籍企業は内的制度へのコミットを弱めることが昨年度までのデータ分析からわかっている。今年度、さらに分析を行った結果、公式的制度に起因する不確実性が高まるほど、内的制度へのコミットを強めることも分かった。
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