2013 Fiscal Year Research-status Report
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24530500
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
星野 靖雄 愛知大学, その他の研究科, 教授 (00096744)
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Keywords | 直接投資 / 収益性 / 日本の企業 / ASEAN / East Asia / 進出形態 / 子会社 / 成長率 |
Research Abstract |
日本企業による直接投資の受入国であるマレーシアとタイの所有制限の違いが、進出形態や子会社の収益性にどのような違いを生み出しているかをORBISデータベースの2003-2009年の1267社のデータにより分析した。その結果、一般的な基準であるマレーシアと産業とプロジェクトによる制限のあるタイとでは所有と収益性に統計的有意差があることがわかった。 ICT産業における売上高成長率と収益性をタイ、マレーシア、フィリピンのASEAN3か国からの24社と日本からの69社についてORBISデータベースより取得し比較分析した。 その結果、売上高成長率ではASEAN諸国と日本とでは統計的に有意な差はないが、収益性についてはASEAN諸国の方が日本より高いことが指摘できた。 前述の分析を拡張して中国、韓国の2か国を加えた東アジア231社と比較分析した。その結果、ICT産業では、東アジアの方がASEANより売上高成長率はより高いが、収益性では劣っていることが指摘できた。 さらに、親会社の投資受入国への営業経験はあまり有益でないのみならず、有害である場合がある。日本における合弁企業のデータ等により、国際合弁が後退的ベンチャーであると、受入国での異質な経験や同じ合弁での経験は合弁の失敗率を低下させる一方、合弁業種外での経験の増加は失敗率を増加させる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マレーシアとタイにおける日本の子会社の収益性を分析している。さらに、Orbisデータの分析によるASEAN企業とEast Asia企業の比較分析を実施しており、十分とは言えないがほぼ達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
BVD社のOsirisデータベースは全世界の上場・未上場企業の最大10年分のデータを収録しているので、これを分析することにより、合弁、合併、子会社を含めた全世界の企業の収益性を中心とした財務特性を比較分析し日本企業の特性を調べる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データベースを購入するつもりであったが、本年度の使用予定額を超えていたため、次年度の予定額と合わせて購入することにした。 BVD社のM&Aのデータベースを購入利用予定である。
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Research Products
(5 results)