2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24530530
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
久保田 進彦 東洋大学, 経営学部, 教授 (10340184)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マーケティング / ブランド / リレーションシップ |
Research Abstract |
本研究はブランド・リレーションシップ(消費者がブランドとの間に感じる心理的な結びつき)の形成プロセスについて解明しようとするものである。より具体的には「ブランド・リレーションシップの形成には段階性が存在する」という仮説に基づき、その妥当性の検証ならびに精緻化を目指している。 このような目的を達成するために、本年度は仮説モデルを構築するための概念的研究を中心の活動を行なうとともに、消費者を対象とした簡易インタビューを行なった。この結果、モデル構築のための有益な視点を得ることができた。 概念的研究によって、当該ブランドとの類似性、他ブランドとの相違性、ブランドの顕現性、好ましい記憶といった要因が、ブランド・リレーションシップの形成にプラスの影響を及ぼしているという仮説が導出された。しかしながら、その後の簡易インタビューによって、それ以外の要因が存在する可能性が明らかになった。そこで、このインタビューから得られた知見と、概念的研究から導かれた仮説を統合すべく、文献研究を中心に、さらなる努力をつづけた。 またこれらとあわせて、研究会などに積極的に参加し、類似した問題意識を持つ研究者らと交流を深める努力をつづけた。これによって、研究開始時には意識していなかったいくつかの視点を得ることができた。とりわけ消費者間のクチコミやコミュニティを専門とする研究者らからは、上述した簡易インタビューの結果と深く結びつく指摘が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、現時点において、おおむね順調に進展していると判断できる。その理由は、昨年度の主要目的である、概念的研究およびモデルの構築に一定の進展があったからである。 ただし本年度は、当初予定していたグループ・インタビューを次年度に繰り越すことにした。その理由は、海外(主に米国)において、当該領域の研究が急激に進展しはじめたことがあげられる。たとえば本年度はConsumer-Brand Relationships: Theory and Practice.といった論文集が出版されたほか、Journal of Consumer Researchなどのトップ・ジャーナルに関連する論文がいくつも発表され始めた。これらは、いずれも無視することのできない、新たな知見を含むものであった。 そこで、これら新たな知見を無視することなく、事前に十分に検討を加えてたうえで行なった方が(グループ・インタビューは1回あたりの費用が高額となるため)費用対効果が高まると考え、本年度の実施を控えることにした。 実支出額が、当初の予定よりも大幅に低くなっているのは、このためである。インタビューの時期をずらしたことによって、一見すると研究が滞っているかのように思えるが、実質的には、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まずこれまでの概念研究にもとづき、グループ・インタビューを行なう予定である。またこれとあわせて、さらに概念研究をすすめ、頑健性の高い仮説モデルの構築を目指す。そしてこのモデルについて計量的な検証をおこなっていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は大きく3つの領域に研究費を使用する予定である。第1は、グループ・インタビューの実施である。第2は、書籍等の資料購入である。第3は情報機器等の購入である。 第3の情報機器等の購入について、補足説明をする。平成25年度より、青山学院大学に異動することとなった。このため平成24年度まで用いていた、いくつかの情報機器およびソフトウェアが、継続使用できなくなる予定である(大学備品であったため)。そこでこれらを必要に応じて追加購入する予定である。
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Research Products
(3 results)