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2013 Fiscal Year Research-status Report

ブランド・リレーションシップの形成プロセスの解明

Research Project

Project/Area Number 24530530
Research InstitutionAoyama Gakuin University

Principal Investigator

久保田 進彦  青山学院大学, 経営学部, 教授 (10340184)

Keywordsマーケティング / ブランド / リレーションシップ
Research Abstract

本研究はブランド・リレーションシップ(消費者がブランドとの間に感じる心理的な結びつき)の形成プロセスについて解明しようとするものである。より具体的には「ブランド・リレーションシップの形成には段階性が存在する」という仮説に基づき、その妥当性の検証ならびに精緻化を目指している。平成24年度(初年度)研究において、当初想定していた当該ブランドとの類似性、他ブランドとの相違性、ブランドの顕現性、好ましい記憶という4要素以外の形成要因の可能性が明らかになったため、平成25年度はこれを意識したうえで、仮説モデルの再構築に努力した。
具体的な活動は以下のとおりである。まず(1)新たに発表された当該領域の研究をレビューするとともに、(2)類似した問題意識を持つ研究者らと研究会を行った。つぎに(3)複数の製品カテゴリーにおいてブランド・リレーションシップの実態調査を繰り返した。さらに(4)複数の企業にたいしてヒアリング調査を行うとともに、(5)強いリレーションシップを形成しているブランドの顧客に対してインタビュー調査を行った。加えて(6)インドネシアに赴き、現地消費者のブランド意識状況についてフィールドワークをおこなった。なおインドネシアにおいてフィールドワークを行った理由は、類似した問題意識を持つ研究者らと研究会を行った際に、文化的背景の違いなどから、日本人と外国人ではブランド・リレーションシップの内容に相違が見られることを指摘されたためである。またインドネシアを選定した理由は、昨今経済的発展が目覚ましく、今後日本にとって、きわめて重要な市場となることが推察されるためである。
またこれらに加えて、学会誌に当該研究領域の書評を行った(現在印刷中)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は、現時点において、おおむね順調に進展していると判断できる。その理由は、平成25度の主要目的である、概念的研究およびモデルの構築に進展があったからである。 研究実績の概要に記した、最新研究のレビュー、類似した問題意識を持つ研究者らとの研究会、ブランド・リレーションシップの実態調査、企業および顧客へのヒアリングやインタビュー調査、そして海外におけるフィールドから得られたさまざまな情報や知識を整理することで、当初考えていたよりも質の高い概念モデルができあがりつつある。
またこの過程で新たな発見もあった。それはブランドリレーションシップの形成には複数のパターンがあり、その形成過程において明確な段階性が確認できない場合もあることである。この発見を踏まえ、モデルをより柔軟なかたちに再構成することにした。
なお予定してた活動のうち、計量的な検証については予備段階に終わった。この理由は2つある。1つはいくつかのデータを企業から提供していただくことができたため、調査に科学研究費を用いないで済む部分が発生したためである。いまひとつは概念モデルを修正したため、その検証作業を若干延期したためである。この検証作業については次年度(平成26年度)に行うことを計画している。

Strategy for Future Research Activity

概念研究のおよびモデルの完成を目指すとともに、既存研究をレビューとして整理する予定である。
さらに研究者の構築したモデルを検証するとともに、その戦略的活用についても検討を進めたい。
研究費の使用方法
平成26年度は大きく3つの領域に研究費を使用する予定である。第1は、アンケート調査の実施である。消費者を対象とした、やや大規模なアンケート調査を複数回行うことを考えている。第2は、書籍等の資 料購入である。第3は情報機器等の購入である。 現在使用しているノート型パソコンがやや旧式化してきたので、必要に応じてこれをリニューアルすることを予定している。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度使用額が生じた理由は調査の時期を変更したためである。「現在までの達成度」に記入したように、本年度予定していた調査に関連する情報をいくつかの企業から提供していただくことができたため、科学研究費を用いずに仮説構築を進めることができる部分が生じた。ただしこれによって調査が不要となったわけではない。既述のように当初考えていたよりも質の高い概念モデルができあがりつつあり、これを検証するためには複数回の調査を繰り返す必要があるためである。そこで調査時期を変更し、平成26年度に調査を行うこととした。
消費者を対象としたアンケート調査を複数回行う予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] ブランド・リレーションシップの段階的形成と特徴的効果2013

    • Author(s)
      久保田進彦
    • Journal Title

      消費者行動研究

      Volume: 19 (2) Pages: 109-138

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] ブランド・リレーションシップ:消費者とブランドの絆2013

    • Author(s)
      久保田進彦
    • Journal Title

      繊維製品消費科学

      Volume: 54 (2) Pages: 13-19

  • [Presentation] ブランド研究で今、何がホットなのか?2013

    • Author(s)
      久保田進彦
    • Organizer
      日本マーケティング学会
    • Place of Presentation
      早稲田大学
    • Year and Date
      20131110-20131110

URL: 

Published: 2015-05-28  

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