2014 Fiscal Year Annual Research Report
議題設定による共感の発生と広告コミュニケーション効果
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24530534
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
竹内 淑恵 法政大学, 経営学部, 教授 (40366828)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 広告コミュニケーション効果 / ソーシャルメディア / 共感 / ブランドへの態度 / 企業イメージ |
Outline of Annual Research Achievements |
2013年度の研究において、3次元の共感測定尺度①結びつきの強度(ネットワークのメンバー間の絆による潜在力)、②視点取得(他者の視点から世の中を熟考する認知的能力)、③ホモフィリー(お互いに情報を交換する個人がある属性において一致するか類似するかの程度)を媒介変数とする「共感発生によるコミュニケーション効果モデル」を構築した。そこで2014年度の研究では、本モデルの頑健性、妥当性を検証するために、製品カテゴリーを拡張してインターネット調査を実施し、データ分析を行った。 その結果、モデルの頑健性、妥当性について確認でき、次のような知見を得た。①結びつきの強度は、Facebookページへの好感度、論点提示、実用性からプラスの影響を受ける。②視点取得は、論点提示や専門知識、実用性からプラスの影響を受けるのみならず、結びつきの強度からの影響も受ける。③ホモフィリーは、結びつきの強度と視点取得からプラスの影響を受ける。④結びつきの強度、視点取得、ホモフィリーから受容・拡散に対してプラスの影響があり、⑤受容・拡散から信頼・満足へとつながる。また、企業イメージについて、Facebookページ閲覧の事前・事後の評価を比較した結果、「信頼できる企業情報や製品情報の公開」、「新しいことへのチャレンジ」、「顧客重視」、「広告宣伝」、「親しみ」の項目で有意に評価が高まることが明らかになった。 共感の発生要因の解明と共感発生によるコミュニケーション効果、企業イメージへの影響に関して新たな知見を得て、一定の成果を挙げることができた。なお、上記結果は対象とした5ブランド全体の結果であり、ブランドごとの結果については、今後精査する予定である。
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