2012 Fiscal Year Research-status Report
海外事業戦略におけるグローバルな事業評価システムの実証研究
Project/Area Number |
24530552
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
溝口 周二 横浜国立大学, 国際社会科学研究科, 教授 (30200033)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海外子会社 / 多国籍 / 事業戦略 / 事業評価 / マネジメント・コントロール・システム / 業績評価 / 情報化投資 / 情報システム |
Research Abstract |
これまでの調査結果を整理した上で、事業評価システムおよび情報システムの構築戦略、運用の効果、情報投資の決定プロセスなどに関する質問票を作成し、インタビュー調査を行った。当年度の調査対象は本社及び現業レベルである。重点としたのは後者の海外製造子会社3拠点であり、全てアジアの同一の国に所在する。なお、これらは全て同一の日系企業グループに属している。調査手法は、現地に赴き、現場を視察し、関係幹部または担当者とのインタビューである。海外製造子会社3拠点は同一の国に所在するが、担当事業が異なるため、日本国内における統括部門も異なっている。また、そのことが取扱製品、生産体制、顧客、取引形態などの企業環境の相違をもたらしている。 これらの拠点においては、主として予算・実績対比に基づく事業評価が実施されている。具体的な指標として売上高、利益、利益率などの伝統的な会計数値が用いられる。それに加えて、各拠点で定めた指標に基づく評価が実施されていることから、自律的な企業行動を促す仕組みが内包されているともいえる。また、日本の本社経営企画部門及び事業部門からの2つの指示系統があるが、内部統制に代表される諸規制の影響により、本社による一元的なマネジメント・コントロール・システムを志向する傾向があることも観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由) 当初の計画のとおり、これまでの調査結果の整理、質問票の作成、日本企業の本社および海外子会社3社へのインタビュー調査を実施することができた。この情報を基礎に、新たな実地調査への知見が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
(今後の研究の推進方策) 当初の計画のとおり、これまでの調査をまとめ、各日本企業の現業レベルの調査を継続するとともに、本社レベルへのフィードバックによる再調査を実施する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(次年度の研究費の使用計画) 上記の研究推進方法に従って、本社へのインタビューおよび海外事業所2~3カ所へのインタビュー実施のための旅費に使用する。 H24年度残額として74,698円生じたのは、海外出張での経費節約のためである。
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Research Products
(1 results)