2013 Fiscal Year Research-status Report
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24530568
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
佐々木 郁子 東北学院大学, 経営学部, 教授 (90306051)
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Keywords | 顧客関係性 / ロイヤリティプログラム / 企業間関係 / ライフサイクル / 下方硬直性 |
Research Abstract |
課題1:小売業における顧客関係性の評価と戦略的管理の利用可能性 本テーマでは、顧客関係性を構築・維持するツールとして考えられているロイヤリティプログラムがうまくその機能を果たしているか、またそれらはどのように管理・評価されているか、予算や業績評価との結びつきはどうなっているか、ということを明らかにするものである。5年前にロイヤリティプログラムと値引きについては日本の小売業者を対象として調査したが、それからロイヤリティプログラム、とくにポイント制は大きく変化した。また、統合されたプログラムもあり、顧客関係性の管理について、日本の小売業者に新たに問い、その管理可能性について考える。そこで、2013年度は、ロイヤリティプログラムの使用状況に関する実態調査と、管理会計との結びつき(予算・業績評価)についての質問票を作成した。質問票の作成・実施については、2014年度4月に行った。2014年5月現在、回収と集計作業を行っている。成果は夏以降順次公表していく。 課題2:企業間関係における顧客関係性が企業価値・コスト構造に与える影響 2012年度に引き続き、コスト構造が企業業績に与える影響について調べた。企業の戦略(コスト戦略、差別化戦略)とライフサイクルがコスト構造に与える影響を調査することで、顧客関係性と企業価値、コスト構造に与える影響についても分かるのではないか、と考えたからである。日本企業の財務データを使用して分析した結果、企業のライフサイクルがコスト構造、特に下方硬直性に大きな影響を与えることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題1については、質問票を送付・回収中であり、2014年度中には一定の成果を示すことができる。 課題2については、発展した研究成果をだすことができた。2014年度には再び企業間関係における顧客関係性とコスト構造、企業価値との関係を調査分析する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
課題1については、4月に実施した質問票調査の結果を踏まえて、ロイヤリティプログラムによる顧客関係性の評価と戦略的管理の利用可能性について示す。 課題2については、新たな財務データの追加とこれまでの発展研究の成果を公表していく。 なお、サプライチェーンをはじめとする顧客関係性については、震災関連の調査もおこなっており、こちらも別途研究を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
課題1にかかわるアンケートの実施を2014年4月に行うことにより、その準備にかかる印刷代、発送費、人件費等が使用されなかったため。 2014年4月に、アンケート作成を行い発送、回収作業をする。その際に、繰り越した金額については使用する予定である。
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