2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24530608
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Soai University |
Principal Investigator |
藤谷 忠昭 相愛大学, 人文学部, 准教授 (30368378)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 自治 / 防衛 / 国際交流 |
Research Abstract |
24年度は、主な研究対象である与那国町の自衛隊誘致についての現状の把握と、地域の実情に関する資料収集を中心に研究を進めるとともに、沖縄県の軍事基地全体での位置づけに努めた。そのため、まず8月に与那国町で関係者にヒアリングを行い、自衛隊誘致の賛成、反対の論点の把握に努めた。また、八重山地域の平和への歴史的経緯を知るため、石垣市の八重山平和祈念館で資料収集を行うとともに、沖縄県全体での与那国の実情を知るため、沖縄県庁、県立図書館等で資料収集を行った。同時に、自衛隊誘致が実現したときに生じるであろう軍用地の現状を知るため、沖縄本島の地主会などからヒアリングを行った。並行して、理論的文献、地域の実情の文献などの通読に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主な研究対象である与那国町におけるヒアリングについては、概ね所期の目的を達成できたと考えられる。また、各地域の青年団の見解や、ツィッターを通じて与那国の現状を報告する住民の活動など、予定外の発見もあり、次年度以降の研究の推進のための新たな着想も獲得できた。資料収集、文献研究についても、概ね、所期の目的は達成できたと考える。ただ、予定していた宮古島市での調査は日程の都合上、実施できなかったので、最終年度までに実現したいと考えている。一方で、沖縄本島での地主会でのヒアリングの内容は、与那国町への自衛隊誘致の是非について参考になる面が多く、研究成果の発信において貴重な準拠点になりうると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度以降は、24年度においてやり残した研究課題を精力的にこなすよう努める予定である。まず、沖縄離島に関する文献研究、国際交流、防衛についての文献研究を、引き続き行う。また、25年度は与那国町の姉妹都市である台湾花蓮市や、24年度訪問できなかった宮古島市などでのヒアリング調査を予定している。ただ、9月に自衛隊の誘致が争点になるであろう与那国町の町長選が予定されており、また、新たな自衛隊誘致先として防衛省は石垣市を検討しているなど、現状は流動的であるため、研究の目的に照らして、随時、調査地は修正を加える予定である。その際は、最終年までの、調査のバランスについて十分に考慮しつつ行いたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度も、24年度と同様に、調査地への旅費費を中心に執行する予定である。また、その調査のために必要な物品費などの経費を執行したい。なお、他の手元にない文献の購入に予算を執行したいと考えている。
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Research Products
(1 results)