2012 Fiscal Year Research-status Report
「近代化変圧器」としての開発援助~開発社会学の定立を目指して~
Project/Area Number |
24530611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
佐藤 寛 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, その他 (50403613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 麻由子 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (00585416)
佐藤 裕 一橋大学, 学内共同利用施設等, その他 (40534988)
辰己 佳寿子 山口大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (80379924)
浜本 篤史 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 准教授 (80457928)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際情報交換 南アジア / 開発 / 開発援助 / 近代化変圧器 |
Research Abstract |
本年度は、研究目的の「近代化変圧器」機能についての考察を研究代表者が深める作業と平行して、研究分担者はこれまでの日本の社会学において「開発」「開発援助」がどのように捉えられてきたかのレビューを行った。その成果は国際開発学会の機関紙『国際開発研究』第21巻一・二号における特集「開発/発展をめぐる社会学の位相」として結実した。本特集には本科研費研究のすべての研究分担者が執筆し、わが国における「開発社会学」の現時点での到達点を明らかにした。 他方、国際開発学会の「開発と社会学」分科会をスタートし、日本の第一線の社会学者が「開発/発展」についてどのように考えているのかを直接聞く形での研究会を開催した。招待した社会学者は小倉充夫氏(津田塾大学)、町村敬志氏(一橋大学)らがある。 さらに、この分野に関心のある若手社会学者、援助実務者なども巻き込みながら10回にわたるゼミナール形式の勉強会『開発を社会学で考える』を研究代表者である佐藤寛を中心に実施した。本勉強会には研究分担者である辰己、佐野が定期的に参加し、毎回の参加者は20-30名に及んだ。こうした活動を通して、開発/開発援助を社会学的に考える際の課題、有効性、問題点があきらかになった。こうした成果は来年度以降の研究会に反映させる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第一段階として『国際開発研究』に成果の一部を発表でき、研究会、勉強会は予定通り実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画どおり、本年度は「開発社会学リーディングス」(仮題)の出版作業に注力する予定である。出版自体は26年度になる可能性はあるが、本出版により「開発社会学の定立」という本研究の柱のひとつを固めることができる。 他方、第三年次(26年度)に予定されている、国際会議での報告に向け各分担者の研究内容の相互検討、海外の研究者との交流のいっそうの推進に25年度は努めたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度(25年度)は、本年度同様の予算規模であるので、研究会のための旅費、研究会開催のための謝金・会議費等を中心に使用する。
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Research Products
(13 results)