2013 Fiscal Year Research-status Report
地域の居場所「コミュニティ拠点」に関する社会学的研究
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24530617
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
眞鍋 知子 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (70320025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田邊 浩 金沢大学, 人間科学系, 教授 (50293329)
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Keywords | コミュニティ / 居場所 / コミュニティカフェ / コミュニティ拠点 |
Research Abstract |
1.コミュニティ施設やコミュニティ空間など地域社会学におけるコミュニティ拠点に関する先行研究について検討し、とくに「共同性」から「公共性」を生成する空間としての理論的な考察を行った。 2.昨年度に引き続き、日本国内の地域の居場所の視察、実際の運営者や利用者、全国的なネットワークの事務局等に取り組み内容や成果についての聞き取り調査を実施した。とくに、公益社団法人長寿社会文化協会(WAC)が全国5都市で開催したコミュニティカフェ開設講座の講座内容や参加者に着目し、京都市や金沢市の説明会に参加するなどして、居場所の運営が地域の社会的な課題を解決するために、ニーズの高い項目となっていることを確認した。 3.地域拠点の重要性や生涯学習拠点に関する市民意識調査を、2回に分けて実施した。1回目は、12~1月にかけて実施した石川県小松市の20歳以上79歳以下の2000人を対象とした駅前拠点に関する市民意識調査である。2回目は、1月に実施した石川県小松市・珠洲市の18歳以上79歳以下の各1000人を対象とした生涯学習に関する市民意識調査である。これらの詳細な分析については現在作業中であるが、どちらの調査結果でも、地域の居場所の重要性は確認された。今後は,男女や年齢、学歴、職業など、どのような属性をもつ層の人々が、どのような形態の居場所の必要性を強く感じているのかなど、きめ細かいニーズの抽出を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
時間的に予定していた出張の日程がとれなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の完成年度であるため、引き続き、全国的な動向調査を蓄積するとともに、理論的な検討を加えて、学会での発表や論文投稿などを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
コミュニティカフェの聞き取り調査に行くための出張期間が確保できなかったため。 今年度は、コミュニティカフェの全国的動向調査および学会報告を複数回実施する予定。さらに、書籍購入も進めて実証を理論的成果に結びつけていく。
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