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2013 Fiscal Year Research-status Report

医療事故を焦点とする医療安全言説の社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 24530626
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

栗岡 幹英  奈良女子大学, 研究院人文科学系, 教授 (20145155)

Keywords医療事故 / 医療訴訟 / 医事紛争 / インターネット / ネット医師
Research Abstract

本年度は、大学の管理業務および大学間共同の業務で大変多忙であったため、予定していた調査を実施できなかった。そのため、医療に関わる生命倫理その他の文献研究を中心に遂行し、インタビュー調査は1件を行ったのみであった。
医療訴訟に関しては、任用率の低下が著しく、また広く報道された事件、たとえば福島県立大野病院事件や大淀町立大淀病院事件などの検察側・患者側敗訴の流れを受け、医療被害者が医療機関や医療者を相手取って提訴することが困難になっている。他方で、出産事故の無過失賠償保険制度である産科医療保障制度は、当初予定された件数の約半数しか給付できておらず、剰余金が問題となっている。このことは、同制度の当初予定した機能が十分果たされていない可能性を想起させる。また、医療側・患者側の双方に負担の重い医療訴訟を避けるために構想されている第三者機関による検証制度は、まだ実現されていない。
しかしながら、医療事故の被害者感情はきわめて強く、これを放置することは社会正義に反するといっても過言でない。他方で、医療側も、提訴されれば実際的および精神的負担が重い。当事者が事態を受け入れるためにどのような対処が必要かを考えるためにも、社会科学的な調査研究が不可欠である。
本研究は残り1年の研究期間となったが、これまでの遅れを取り戻すべく、調査と分析を進める。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

大学の管理業務および大学間共同業務に関わる必要があり、当初予定したエフォート率を達成できていない。そのため、3回程度予定していた調査が1回しかできなかった。とりわけ、3月に予定していた調査が、先方との連絡調整に手間取り、実施できずに終わったので、あらためて別の対象者を選定して調査計画を作成している。

Strategy for Future Research Activity

今年度も引き続き大学間共同の業務があり、多忙ではあるが、前半で集中的に2回程度調査を行い、後半には分析と論文執筆を行う予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

多忙のため、3件ほど予定していた調査を1件しかできなかった。
8月および9月に、医療訴訟当事者・経験者および支援者の調査を3回程度行う(計30万円程度)。また、研究者・関係者に呼びかけてシンポジウムを1回開催する(15万円程度)。残額で、報告書など、何らかの成果物を作成配布する。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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