2013 Fiscal Year Research-status Report
1950年代の雑誌における文化人による言説生産とその受容に関する歴史社会学的研究
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24530642
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Research Institution | Miyazaki Municipal University |
Principal Investigator |
阪本 博志 宮崎公立大学, 人文学部, 准教授 (10438319)
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Keywords | 歴史社会学 / メディア史 / ライフヒストリー / 大宅壮一 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、文献調査ならびに関係者へのインタビュー調査をおこなった。文献調査においては、とくに大宅壮一の旧制中学在学時のものを多数得ることができた。具体的には、母校・大阪府立茨木高校(旧制・茨木中学校)にうかがい、同校に保管されている資料を調査した。また大宅は同校在学時に少年雑誌に頻繁に投稿し掲載にいたっていたが、その投稿活動の詳細はこれまで明らかにされていなかった。これら旧制中学在学時の資料の一部を、拙論「<資料紹介>中学生時代の大宅壮一――時事新報社発行の雑誌『少年』への投稿活動と学業成績――」として立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター発行の『大衆文化』第10号において2014年3月に発表した。発表にあたっては、同誌の口絵も構成し、これまであまり知られてこなかった大宅の資料を紹介した。なお2013年に、大宅の命日にあたる11月22日に発行された『週刊読書人』においても、資料の紹介と解説をおこなった。 また雑誌ジャーナリズムにおける大宅のレトリックについて、2度口頭発表をおこなったほか、2013年5月に平凡社より発行された井上章一編『性欲の研究――エロティック・アジア――』において、「評論と猥談――大宅壮一をめぐって――」を執筆した。 そのほか、研究で得た知見について、『週刊読書人』に計2回(上記のほか10月11日号)、『東京人』7月号に寄稿し、広く社会に伝えた。地域に向けては、2013年7月20日に宮崎観光ホテルで開催された京都大学経済学部同窓会九州南部支部の総会において、「1950年代の百万部雑誌と京都大学の学生」と題した講話をおこなった。2014年2月1日に、「1950年代の百万部雑誌――『平凡』と『週刊朝日』」と題した受講料無料の市民向け講座を宮崎公立大学において実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2013年度は、計画に沿って、1950年代の雑誌ジャーナリズムに関する資料はもちろんのこと、戦前・戦中の大宅に関する資料を多数収集することができた。また上記茨木高校での調査など、当初は想定していなかった調査も遂行することもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のように、2013年度には戦前・戦中の大宅についての資料を多数収集するとともに、関係者へのインタビューもおこなうことができた。2014年度も調査を継続するとともに、こうして得た資料に考察を加え、口頭発表、学術論文のかたちで随時発表をしていく。
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Research Products
(5 results)