ネットワークとライフステージに基づく障害者雇用創出・継続の方策に関する総合的研究

2014 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 24530718
• Research Institution: Japan College of Social Work
• Principal Investigator: 小田 美季 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 准教授 (90308693)
• Project Period (FY): 2012-04-01 – 2015-03-31
• Keywords: 障害者雇用 / 障害者福祉 / 社会福祉関係

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、障害者のソーシャル・インクルージョンを促進する一環として、ネットワークとライフステージの観点から、日本における障害者雇用の創出や就労支援システムの改善への提言を行うことにある。その際、障害者雇用の段階だけではなく、雇用継続の取組みについても目を向けている。
この目的を達成するために、平成24年度及び平成25年度の成果を踏まえ、平成26年度は日本とドイツで次のフィールドワークを実施した。
まず日本では、平成25年度までの継続として、X県Y市のNPO法人による就労及び雇用を継続していくための取組みや社会的企業による雇用を継続しつつ地域の意識を変えていこうとする取組みの追跡調査を行った。また、他の県においては、企業への障害者雇用とその継続支援を行っているセンターが事務局をしている研究会にオブザーバー参加させてもらい、特例子会社を中心とした実情を見聞した。
さらにドイツでは、Z州におけるソーシャル･ファーム（社会的企業）の立上げのための入門セミナーに参加し、州の外郭団体による初期段階の支援の実際を経験すると同時に障害者雇用に関わっている参加者の生の声を聴いた。また、研究者や障害者団体との意見情報交換により、障害者権利条約に絡む動向についても把握することができた。
以上のフィールドワークだけではなく、文献やデータの確認作業も行ってきた。特に障害者権利条約と当該国や州の状況を押えた上で、今までの調査をネットワークやライフステージから検討してきた。