2014 Fiscal Year Annual Research Report
プロシューマーが提供するサービスの意義および効果に関する包括的研究
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24530724
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Research Institution | Seigakuin University |
Principal Investigator |
相川 章子 聖学院大学, 人間福祉学部, 教授 (60383303)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ピア / ピアサポーター / ピアスタッフ / ピアスペシャリスト / 経験 / ポジション / 協働 / スーパービジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度となった2014年度は、1.「全国ピアスタッフの集い」におけるアンケート調査の実施、および2.ピアサポート講座受講者および主催者へのインタビュー調査の実施により、下記の通り、結果を得た。 1.「全国ピアスタッフの集い」におけるアンケート調査 昨年、一昨年前に引き続き「第3回全国ピアスタッフの集い」を開催し、参加者へのアンケート調査を実施した。参加者は第1回では86名だったが、第3回には220名へと増加し、ピアスタッフへの関心の高まりとともに、ピアスタッフ同士が出会い、集い、語り合い、学び合う場を求めていることがうかがわれた。ピアスタッフの効果及び意義についてはアンケート調査より、先行研究で得られた知見と概ね一致する結果となった。 2.ピアサポート講座受講者および主催者へのインタビュー調査 新潟、宮城においてピアサポート講座の開催を継続した。ピアサポート講座受講者および主催者のグループインタビュー調査を実施し、ピアサポート講座の意義等について考察するとともに、講座におけるプログラムの核となる部分について示唆に富む結果が得られた。講座の設定として、当事者、家族、専門職者、ボランティア等が交じり合うグループを設定し、「共に学ぶ」機会とした。そのことが、「支援する-支援される」という固定的な関係性から脱却し、有機的なダイナミクスのなかで共に学び合うという新たな関係性を構築していることが明らかとなった。受講者の中には、講座の受講をきっかけにリカバリーの道を歩み始め、その後就職した者や、家族との関係性が良い方向へと変化した等の変化の声が挙げられた。また、講座受講者によってピアサポートグループ等が設立されている事例もあり、講座をきっかけにピアサポート活動が多様なかたちで展開していく可能性をもつことが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)