2013 Fiscal Year Research-status Report
物理的および人的支援が連動した在宅認知症高齢者への居住環境整備手法の体系化
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24530742
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Research Institution | Japan College of Social Work |
Principal Investigator |
大島 千帆 日本社会事業大学, 付置研究所, 准教授 (40460282)
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Keywords | 認知症高齢者 / 在宅 / 居住環境整備 |
Research Abstract |
本研究の目的は、在宅認知症高齢者が生活者としてその人らしい生活を実現するための居住環境整備に着目し、その支援方法の体系化を目指すことを目的にした研究である。既存研究から認知症高齢者の生活する家庭内では多様な居住環境整備が行われていることが明らかにされている。これを受け、本研究では、従来の住宅改修や支援機器の活用に加え、家庭内で取り組まれている既存製品のカスタマイズや生活の知恵から生まれた工夫レベルの居住環境整備に着目する。物理的な居住環境整備手法だけでなく、実施した居住環境整備を使いこなすための支援や新しい環境に馴染むための人的支援方法についても明らかにすることによって、物理的な環境整備(ハード面)と人の関わりやサービスなど人的支援(ソフト面)が連動した居住環境整備の支援の実現を目指した研究である。 当該年度においては、平成25年12月時点で、特定事業所加算(II)取得している全国の居宅介護支援事業所8340箇所を対象として、居宅介護支援事業所に勤務する介護支援専門員を対象に居住環境整備の支援に関するアンケート調査を実施した。調査は、平成26年2月~3月に調査を実施し、調査項目は、調査対象者が担当する認知症高齢者の事例について、認知症高齢者や家屋の状況などの基本属性、実施されている居住環境整備の内容、物理的な環境整備と人的支援の連動の有無と具体的内容、環境整備のケアプランへの反映の有無などの項目である。1476通を回収し、現在集計・分析を行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたアンケート調査を実施した。研究開始当初のスケジュールと比較する若干の遅れが生じているものの、概ね予定通り進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25 年度に実施したアンケート調査の回答者のうち、協力が得られた約80名を対象に、認知症高齢者への居住環境整備の効果・失敗を回避するための人的支援を含めた取り組みについて、介護支援専門員や本人・家族へのインタビューによる追加調査を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予算の大部分は、訪問調査実施費用に充てる予定である。また、調査員への謝金など人件費についても支出する予定である。
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