2014 Fiscal Year Research-status Report
地域でとりくむアクティヴシチズンシップ学習:仕組みづくり、プロセス、支援の専門性
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24530760
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
所 めぐみ 佛教大学, 社会福祉学部, 准教授 (00411281)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際情報交換 / シチズンシップ教育 / アクティブシチズンシップ / 地域福祉の主体形成 / コミュニティワーク / コミュニティディベロップメント / 英国 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は英国における「地域を基盤としたアクティヴシチズンシップ学習」に関連した実践を研究対象とし、それらの背景、目的、成果と課題について明らかにするとともにわが国における地域福祉の主体形成支援と地域を基盤とした福祉教育・ボランティア学習への示唆を得ることを目的として、(1)コミュニティニードに応じた学習プログラムを地域の参加と協働で展開できる仕組みづくりとそのプロセス、(2)住民ならびにコミュニティの学びのニードに応じた学習プログラムづくりとその展開の方法・技術の体系化と蓄積の方法、(3)これらを可能にする専門的支援の在り方を明らかにしようとするものである。 平成26年度は、これまでに実施した調査の成果として1本の学会口頭発表、2本の論文発表をし、またこれまでの調査を踏まえて補足的調査を実施した。具体的には、本研究課題が研究の対象としている英国での地域を基盤としたアクティヴシチズンシップ学習の実践に中心的に関わるとともに、コミュニティワーカーの役割と養成についての研究ならびに教育実践を行っているManchester Metropolitan University(MMU)のCarol Packham博士と面会し、本研究課題の調査研究結果を報告したうえで、疑問点や研究的課題についてアドバイスや意見を頂戴した。MMUは、Take Part Pathfinderの実践主体のひとつであり、Packham博士は現在も実践知の蓄積と普及のための活動をおこなっているが、その成果と課題について、現時点での評価についてヒアリング調査を行った。またこの間の英国での政策的実践的状況の変化について、また大学が地域住民、地域組織と連携して実施しているプロジェクトの詳細についてのヒアリング調査、関連団体への訪問調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
政権交代、財政難による政策の変化が、本研究課題が対象とする実践を実施していた機関・団体に大きく影響しており、プロジェクトの継続が困難になり、担当者が職を失うだけでなく、中には団体そのものが閉じてしまうものもあった。しかし、そうした状況のなかでも、現地関係者の様々な協力を得ることができ、現地の事情のため若干の変更は行ったものの計画していた調査については昨年度までにほぼ実施することができた。そのため平成26年度についてはこれまでの調査結果の一部を学会での口頭発表と論文のかたちで発表し、また調査結果をもとにさらに確認等が必要な事柄について補足調査を実施することができた。調査結果をふまえ、わが国における地域福祉の主体形成支援と地域を基盤とした福祉教育・ボランティア学習への示唆についての考察を残しているが、それは平成27年度に行う計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終年度である平成27年度は、これまでの調査研究の成果発表の準備と実施を計画している。内容としては、第一に支援者の専門性についての調査研究結果の報告を学会口頭発表ならびに論文にて行うことを計画している。第二に研究課題全体の総括を行い、論文としてまとめる計画である。
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Research Products
(3 results)