2013 Fiscal Year Research-status Report

震災・自治体・地域福祉：震災被災地における被災高齢者支援活動のプロセス評価研究

Research Project

Project/Area Number	24530780
Research Institution	Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology
Principal Investigator	新名正弥地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究助手 (70312288)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	高橋龍太郎地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 副所長 (20150881)
Keywords	震災 / 東日本大震災 / 自治体 / 社会関係資本 / ナラティブ分析 / ディスコース分析
Research Abstract	平成25年度の研究実績は、主に研究計画で掲げた「組織的申請支援活動関係者に対する面接調査とその内容分析」のナラティブデータの収集と「住民参加型被災高齢者支援プログラムのプロセス評価」に関するものである。上記2課題については、重複する部分があるのでまず、宮城県気仙沼市及び福島県相馬市において実施している被災者支援専門職を対象とした支援活動及び仮設住宅における高齢者を対象とした健康増進支援活動の企画・調整を通じたプロセス評価に向けた参与観察を実施した。次に、宮城県気仙沼市、福島県相馬市において、震災後からの対応についてのナラティブを収集するために、共同研究者と共に医師、保健師、看護師、栄養士、居宅介護支援専門員、行政職、社会福祉協議会職員、施設管理者60名程度を対象とした訪問面接調査を実施し、逐語記録を作成した。現在までの調査結果についてセマティックナラティブ分析を行い、初期支援者達が市町村合併による旧行政区分から見た構造的な震災準備状況と既存の高齢者支援施策の違いによって影響を受けたことがわかった。結果は2014年11月ワシントンで開催されるアメリカ老年学会発表に向けて準備しているところである。また、被災地における経験を広く首都圏防災に役立てるために、研究の過程で知己を得た被災地で活動した3名のキーパーソンを招聘し、公開講座を開催した。最後に、平成23年度から宮城県気仙沼市における被災者支援専門職を対象とした支援に関する報告書をまとめた。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 3: Progress in research has been slightly delayed. Reason 研究副課題「組織的申請支援活動の推移に関する新聞地方版及び地方紙を用いたテキスト分析」については、ディスコース分析の手法を用いる予定であり、Norman Fairclough博士の指導を受け、基礎的な方法習得の必要があったので分析が遅れている。
Strategy for Future Research Activity	研究副課題「組織的申請支援活動の推移に関する新聞地方版及び地方紙を用いたテキスト分析」のためのデータベース作成及び枠組みを設定し分析を実施する。「組織的申請支援活動関係者に対する面接調査とその内容分析」のナラティブデータの収集と「住民参加型被災高齢者支援プログラムのプロセス評価」については、分析を進め結果の公表に努める。また、これまでの研究の経緯から、新たな共同研究者を加えて地域在住、主に都市部の要介護高齢者と災害について、都市部及び被災地の高齢者、家族、地域、介護保険サービス提供者、および自治体担当者への調査を実施し、都市部地域在住要介護高齢者の災害対策に必要な要素を抽出したいと考えている。
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding	テキスト分析のための新聞データベースが未購入。来年度新聞データベース購入費に相当させる。また、都市部地域高齢者の震災準備に関する調査を実施する費用に該当させる予定である。