2013 Fiscal Year Research-status Report
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24530796
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
芳賀 繁 立教大学, 現代心理学部, 教授 (10281544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小口 孝司 立教大学, 現代心理学部, 教授 (70221851)
山浦 一保 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (80405141)
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Keywords | 質問紙調査 / 構造方程式モデリング / 聴き取り調査 / 文献調査 |
Research Abstract |
職業的自尊心から安全行動意図に至る計画的行動理論に基づくモデルを拡張して、組織的公正と組織コミットメントを含むモデルを仮定し、製造業の現場で働く407人を対象にした質問紙調査を行った。その結果、1、職場の公正が職業的自尊心と組織コミットメントを高めること、2、職業的自尊心は技量・工夫に関わる業務意欲を高め、工程厳守の業務意欲を抑制すること、3、自分自身の行動によって安全を守ろうとする安全態度を直接的にも間接的にも高めることが再度確認された。一方、組織コミットメントも技量工夫の業務意欲を高めるが、工程厳守の業務意欲を抑制しないこと、安全態度には直接的な影響を持たないことが明らかになった。これらの結果は、安全行動におよぼす職業的自尊心の重要性を検証しただけでなく、職業的自尊心を高める具体的施策についての手がかりを得た点で重要な成果である。(芳賀) サービス産業やホワイトカラー層の職業的自尊心について、既存の尺度の延長では測定できないのではないかとの考えから、新たに概念化をした上で、基本的な構造を考え、項目を作成した。同時に、最近のリーダーシップ研究の成果である、サーバント型のリーダーシップについても検討した。職業的自尊心とサーバント型リーダーシップと職業的自尊心との間には、一定の関連が予測できるためである。(小口) 誇り(pride)について、集団アイデンティティに関連する論文のレビューを行い、その内容と伝統工芸職人を対象にした聴き取り調査の結果と併せることで概念整理を試みた。また、誇りがもつネガティブな側面を視野に入れながら、最適な条件を明らかにする必要性も示唆された。その上で、1、誇りを高めるための研究、2、安全関連の諸変数に及ぼす誇りの効果性研究、3、一連のプロセス解明の研究を行うことについて、注目したい要因とそれに関わるおおよその仮説を導いた。(山浦)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では職業的自尊心を高める要因として企業イメージを仮定していたが、初年度に行った調査によって、その影響が小さいことが明らかになった。代わりに組織的公正を検討対象として調査したところ、組織的公正が職業的自尊心と組織コミットメントの両方を高めることが明らかになった。これまでの調査・分析で、組織的公正が職業的自尊心と組織コミットメントを通して安全態度、安全行動意図に影響を及ぼすモデルが確認されつつある。 また、サービス産業や伝統工芸職人を対象とした調査も平行して進めており、様々な業種・職種における職業的自尊心の構造が明らかになりつつある。 ただし、レジリエンスと職業的自尊心、安全行動の関係については、まだ十分な解明がなされておらず、平成26年度の課題として残った。
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Strategy for Future Research Activity |
職業的自尊心と組織的公正、レジリエンス、リーダーシップ、組織市民行動、チーム効力感などとの関係についての研究を深度化し、その知見に基づいて安全行動および組織パフォーマンスを促進するための教育・訓練・経営施策を提案する。 この研究で得られた知見を,学術論文だけでなく,企業,一般向けの報告書にまとめて産業界に配布し,研究成果を安全施策に応用するべく産学協同の実践活動を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
Web調査の準備が遅れたため。 平成26年度にWeb調査を2回実施するとともに、7月にフランスで開かれる国際応用心理学会議に参加して研究発表と研究動向の調査を行う。また、当初の計画通り、企業・一般向けの報告書を作成して配布する。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] Training of resilience skills for safer railways: developing a new training program on the basis of lessons from tsunami disaster2013
Author(s)
HAGA, S., ONODERA, O., YAMAKAWA, A., OISHI, A., TAKEDA, Y., KUSUKAMI, K., and KIKKAWA, T.
Organizer
the 5th Symposium on Resilience Engineering
Place of Presentation
セスターバーグ(オランダ)
Year and Date
20130625-20130627