2015 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク・コミュニケーションにおける情報行動の画一化と多様化の検討
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24530802
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
森尾 博昭 関西大学, 総合情報学部, 教授 (80361559)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インターネット / ソーシャルメディア / 画一化 / 社会的態度 / 情報行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度には、前年度までの大学生におけるインターネット利用状況の調査を踏まえた上で、より幅広い対象を母集団として調査を行った。調査は、オンライン調査に回答することにより報酬を得ている個人を対象にオンラインで行った。回答者は975名(男性58%、女性42%)、年齢の中央値は46歳であった.この調査には、ソーシャルメディアの利用も含めた詳細な個人のインターネットの利用に関する質問項目、個人の性格特性や政治的・社会的態度に関する項目、マスメディアとソーシャルメディアに対する態度や意識に関する項目、信頼感に関する項目などが含まれていた.調査の結果、インターネット利用の量・質は必ずしも政治的に同質の他者とのコミュニケーションの選好に繋がらないことが示された。一方で、インターネット利用の多い個人は少ない個人よりも多くの集団への所属しており、社会的支配志向性が高いことも明らかとなった。また、インターネット利用は一般的他者への信頼感と制度への信頼感とも負の関連があった。この調査の結果から、少なくとも自己報告式の調査では個人は同質の他者を好んでコミュニケーション相手としていると考えているわけではないといえる。インターネット利用と社会的支配志向性と信頼感の低下の関連に関しては、因果関係が明らかではないため、経時的デザインも含めた今後の研究が必要とされる。また、同質・異質な他者とのコミュニケーションの頻度に関しては、自己報告式ではない客観的な測定方法が必要である。
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