2014 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害幼児のための神経心理学的検査及び支援プログラムの効果の検討
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24530809
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
小林 久男 高崎健康福祉大学, 人間発達学部, 教授 (50004122)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 発達障害幼児 / 神経心理学的検査 / 注意 / 同時処理 / 継次処理 / プランニング / ADHD / 自閉症スペクトラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発達障害幼児を対象とした神経心理学的検査を作成し、その有効性を検討することが主な目的である。神経心理学的検査は、①注意、②同時処理、③継次処理、④プランニングの4種類の検査で、文献や既成の発達検査、幼児の行動観察などを参考に検査項目を作成し、健常幼児および発達障害が疑われる幼児を対象に検討する。平成26年度においては、プランニングに関して2つの検査(ハノイの塔、次元の異なるカード分類)を行った。①ハノイの塔は、大・中・小の3枚のディスクを使用し、年少児(3~4歳)24名、年中児(4~5歳)23名、年長児(5~6歳)26名を対象に実施し、ヒントなしに独力でできた人数やヒントを与えてできた場合のヒントの回数などを発達的に検討した。その結果、年齢が上がるにつれて、独力でできる人数は増加し、ヒントの回数も減少した。②次元の異なるカード分類は、年少児28名(男14、女14)、年中児22名(男9、女13)、年長児26名(男13、女13)を対象に、色と形の異なるカードを用いて、色から形(あるいは形から色)へ分類を変えたときの誤りや反応時間を検討した。その結果、年少児で色から形(あるいは形から色)へ分類を変えたときに誤りが多かった。年中児や年長児では誤りは少なかった。また、反応時間では変化がなかった。研究期間全体を通じて、①注意(パソコンソフト「もぐらーず」による持続的注意課題)、②同時処理(トークンテスト、K-ABCⅡの模様の構成課題)、③継次処理(数唱課題)、④プランニング(ハノイの塔課題、次元の異なるカード分類課題)の4種類の検査について3~6歳までの健常児の発達過程とその年齢毎の標準値および発達障害が疑われるADHD児や自閉症スペクトラム児に対して特に注意やプランニングの検査を行い、健常児と比較することによってその障害の特性を明らかにした点で意義があると思われる。
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Research Products
(1 results)