2016 Fiscal Year Annual Research Report
Psychological vulnerability and social adaptation on friendship among present-day adolescents
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24530811
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡田 努 金沢大学, 人間科学系, 教授 (10233339)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ふれ合い恐怖的心性 / 自己愛 / 自己意識 / 現代青年 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度までの研究で「ふれ合い恐怖的心性」尺度の構造と不安場面に関する尺度について構造が明らかとなった。すなわち,「ふれ合い恐怖的心性」を測る尺度においては,「対人退却」下位尺度がよりふれ合い恐怖の特徴を示していること,「関係調整不全」下位尺度は従来型の対人恐怖的心性とも共通する内容を含んでいることがすでに明らかとなっている。これらの結果をふまえ,平成28年度においては,心理的脆弱性と社会適応の関連について総合的に検討するための調査研究を行った。すなわち,ふれ合い恐怖的心性と不安場面尺度および自己意識,自己愛の尺度を用いた調査を実施した。以下のような作業仮説が想定された。すなわち,ふれ合い恐怖的心性が高い者は不安場面尺度において「心情的に近い他者」のみに不安を感じるだろう,またこうした傾向のうち「対人退却」下位尺度は誇大性自己愛と関わる一方,「関係調整不全」との関係は小さいことが考えられる。このほか友人関係の持ち方の関連についても検討を行うこととした。大学生(男子361名,女子361名)に対して,モニタ型のインターネット調査を実施した。調査は以下の尺度項目が用いられた。1)不安場面尺度(平成27年度までに作成)2)ふれ合い恐怖尺度 3)自己意識尺度(菅原,1984) 4)友人関係尺度(平成27年度までに作成)5)評価過敏性-誇大性自己愛尺度(中山・中谷,2006)である。本研究の結果については,平成29年に開催される国内学会において発表を予定している。
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Research Products
(2 results)