2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24530844
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Research Institution | Osaka University of Comprehensive Children Education |
Principal Investigator |
小椋 たみ子 大阪総合保育大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60031720)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 言語発達 / 母親の働きかけ行動 / 共同注意 / 日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙 / KIDS乳幼児発達スケール / 気質 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.24ヶ月追跡時点のデータがある9ヶ月25名、12ヶ月児24名、14ヶ月児26名、18ヶ月児25名の計100名の母子のままごと遊び場面の母親の働きかけ行動を分析し、以下の結果を得た。 (1)母子の共同注意中と非共同注意中の母親の発話機能のうち、指示命令と説明の2つをとりあげ、観察時点の子どもの語数、母親の発話数を一定にした時の追跡24ヶ月表出語数との偏相関係数を算出した結果、12ヶ月児への共同注意中の説明の言語入力が有意で、24ヶ月時点の表出語数を予測した。(2)母親の発話での相槌の年齢推移と言語発達に及ぼす効果について検討した。相槌の頻度、及び母親の総発話数に占める割合は9ヶ月が低かった。14ヶ月時点の母親の相槌は24ヶ月時点の表出語数を予測した。相槌は相手の発話や行動に共感する時に発せられる。有意味語が増加する14ヶ月で子どもの発話に相槌をうちコミュニケーションを続けることがその後の言語発達を促進することが示唆された。(3)母子の共同注意中と非共同注意中の母親の身振りの年齢推移と、身振りでの働きかけと観察時点、2歳時点の子どもの語彙発達との関係を明らかにした。12、9ヶ月で母親の身振り頻度は高く、14ヶ月、18ヶ月で減少した。子どもに玩具を操作してみせる例示の身振り頻度が最も高かった。9ヶ月の母親の発話に伴う身振りが24ヶ月時点の表出語数を予測した。前言語期に発話に身振りを伴わせ母親が働きかけることがことばの発達を促進することが明らかとなった。 2.認知課題実験と母子遊び場面の観察を実施した9、12、14、18、21、24ヶ月児、計158名の母親に、気質、KIDS、JCDIs、養育環境などについての質問紙調査を観察時点と24、 33、60ヶ月時点で実施した。質問紙調査データは1で述べた母親の働きかけ行動との関連などを含めて現在、分析中である。
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Research Products
(6 results)