2012 Fiscal Year Research-status Report
心理リハビリテーションを活用した重度・重複障害児に対する人間関係の形成
Project/Area Number |
24530861
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
香野 毅 静岡大学, 教育学部, 准教授 (70324324)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 重度・重複障害 |
Research Abstract |
本研究の目的は、重度・重複障害児を対象とした「人間関係の形成」を目指した支援プログラムの開発である。また重度・重複障害児にとって重要な生活の場である特別支援学校と家庭のふたつの場において、教師と保護者によって協同的かつ包括的に実施されるところに特徴がある。研究計画としては以下の5つの研究を予定している。 研究1.重度・重複障害児に対する社会性の初期発達支援を目指した動作法と模倣を活用したアプローチによる事例研究 研究2.特別支援学校での「人間関係の形成」を目指した自立活動の指導についての授業に参加しながらのアクションリサーチ研究 研究3.重度・重複障害児への「人間関係の形成」を目指した家庭での保護者のかかわりとその効果についての事例研究 予備研究1.重度・重複障害児の社会性発達の実態を把握するための評価表の作成 予備研究2.重度・重複障害児をもつ保護者の家庭での療育等に関するニーズ調査研究 現在の研究実績として進捗状況をそれぞれにあげる。研究1については、現在事例への指導を継続中である。研究2については、研究協力校としてすでに2校の特別支援学校と連携・協力を開始しており、今年度さらに1校増える予定である。研究3については、すでにいくつかの家庭と研究協力の承諾を得ている。また予備研究2については、すでに質問紙および聞き取り調査を開始し、すでにその一部は第50回特殊教育学会においてポスター発表を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、重度・重複障害児を対象とした「人間関係の形成」を目指した支援プログラムの開発である。また重度・重複障害児にとって重要な生活の場である特別支援学校と家庭のふたつの場において、教師と保護者によって協同的かつ包括的に実施されるところに特徴がある。 そのため、複数の協力者が必要であり、対象者が障害のある子どもであることから、代理承諾として家族の同意を得る必要がある。現時点で、複数人の協力者の家族から研究協力の同意をえて、すでに指導等の研究が進んでいることから順調といえる。 また特別支援学校における指導も本研究におけるひとつのフィールドと考えているが、その点においても現在2校の学校と密な連携・協力関係を結んでおり、すでに研究協力についての同意を得ている段階である。この点においても研の進捗は順調である。 家族のもってきたニーズ等についての調査に関してはすでに開始しており、一部をまとめ、学会発表も行っており、研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに協力関係にある子どもとその家庭を対象として、指導を積み重ねていくことによって事例研究が実施される。 学校での指導等に参加をすでに行っているが、そこから研究的な視点での介入やまとめを行っていく予定である。 また家族の持ってきたニーズ等についての調査についても今後さらに進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究に必要なデータ等を収集し、分析するために消耗品等が必要である また情報収集及びすでにまとまった時点での研究発表のために学会等へ参加するための出張費は必要である 研究データの分析のために、知見のある研究者と意見交換を行う必要が生じた場合の謝金、およびデータ分析に学生などの助力を得た場合の謝金等が必要となるかもしれない
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Research Products
(2 results)