2014 Fiscal Year Annual Research Report
強迫性障害におけるメタ認知の神経基盤解明とメタ認知的介入に関する統合的研究
Project/Area Number |
24530884
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋本 伸彦 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20534762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 將 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00190728)
成本 迅 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30347463)
仲秋 秀太郎 慶應義塾大学, 医学部, 特任准教授 (80315879)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / メタ認知 / 高次機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
背景と目的:強迫性障害においてメタ認知的信念の歪みが顕著な場合、行動療法に治療抵抗性である。しかしながら、強迫性障害のメタ認知に関する神経基盤はいまだ不明であり、メタ認知的信念の歪みへの介入方法は十分に検討されていない。そこで、本研究では1 強迫性障害のメタ認知の神経基盤を高次脳機能から検討し、2 行動療法に治療抵抗性患者のためのメタ認知的介入プログラムを開発し、その有効性を検証の2点を検討した。方法:強迫性障害の患者のメタ認知に関する多様な評価尺度と頭部MRIや高次脳機能検査を施行し、メタ認知的介入の治療プログラムを開発する。その後、メタ認知に関する多様な尺度と高次脳機能および高磁場頭部MRIを統合的に解析する。開発したメタ認知療法の治療プログラムを用いたオープントライアルを行い、その有効性と実施可能性などを検証した。結果:メタ認知的介入を施行した12人のうち、Y-BOCSが35%以上改善したのは、5人だった。この改善群(治療反応者)では、メタ認知のデータも改善した。治療非反応者(7)は、治療反応者(5)に比較すると、ベースラインの実行機能が悪く、確認儀式中の時間的な評価も過剰評価していた。意義と重要性:メタ認知的介入プログラムの介入は、従来の治療抵抗性の患者の改善に意義があり、メタ認知的信念の歪みを改善する意味で重要である。
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