2012 Fiscal Year Research-status Report
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24530900
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka Jo Gakuin University |
Principal Investigator |
奇 恵英 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (40412689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 博之 福岡女学院大学, 人文科学研究科(研究院), 教授 (00037037)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 震災支援 / 主動型リラクセイション療法 / 生活不活病 / PTSD |
Research Abstract |
2012年度には8月と3月の2回に渡り、震災支援対象地で主動型リラクセイション療法(以下、サート)の実践とデータ収集を行った。2回の成果は、延べ296セッションのサート面接を行い、生活不活病、簡易GHQのデータを収集することができた。対象者の時間的都合に合わせて、POMSは一部に実施した。 初回対象者及び昨年度から参加しているリピーターを含めて、面接の前・後、支援期間の前・後、リピーターに関しては、昨年度との比較など、多様な検討が可能なデータが得られた。また、インタビューを通して、貴重な質的データを得ることができた。 生活不活病については、震災以前と変化がないグル―プと変化が大きいグループの二つのグループに分けられることが示唆された。その要因に関しては分析中である。簡易GHQについては、概ね一般の平均より低い傾向が見られた。これに関しては非震災体験群との比較を検討している。POMSに関しては、従来のサートの研究の結果と同様の傾向がみられ、活気が増加し、抑うつや不安などが減少する傾向がみられた。これによって、どんな対象であっても、気分状態に関しては、同様の効果が得られることが考えられた。 本研究は、かつて体験したことのない東日本大震災という未曾有の惨事が、どのような心理的影響を与えるかを明らかにすることができるとともに、どのようにそれに対応するかについて具体的な方法を提示することができるところに大きな意義があると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、2012年度には8月と3月の2回に渡り、震災支援対象地で主動型リラクセイション療法(以下、サート)の実践とデータ収集を行った。2回の成果は、延べ296セッションのサート面接を行い、生活不活病、簡易GHQのデータを収集することができた。対象者の時間的都合に合わせて、POMSは一部に実施した。 初回対象者及び昨年度から参加しているリピーターを含めて、面接の前・後、支援期間の前・後、リピーターに関しては、昨年度との比較など、多様な検討が可能なデータが得られたこと、また、インタビューを通して、貴重な質的データを得ることができたことから、本研究はおおむね順調に進んでいると思われる。 なお、本研究の方法、すなわち、リラクセイションを媒介としたアプローチは、対象者に大変評価が高く、震災支援における心理的援助方法として、その有効性が確かめられているところである。継続的実地調査を通した震災支援が可能になることによって、日々深刻になっていく仮設住宅地の被災者の心身の健康を支える実践的研究として大きな意義がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度及び2014年度に引き続き、本研究の当初の計画通り、仮設住宅地における震災支援を行いながら、実地調査を行い、データを蓄積する予定である。仮設住宅の維持は、今後5年以上と現地では言われており、期間が長くなることによる心理的問題も深化することが予測される。 未曾有の震災が人々の心にどのような影響を与えるのかを、長期的に調査することを念頭に、現在、生活不活病と簡易GHQを指標にその影響を検討しているが、現地の状況の変化とともに、どのような心理的不適応が生まれるかを見据えつつ、対象者の状況に合った指標の検討も進める予定である。 なお、2013年度には、本研究の震災支援に参加していない新たな対象に対して調査を行うことを計画しており、継続参加者と非参加者の心身の状態の違いについて比較検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年度2回目の調査は3月下旬に実施したため、旅費の会計処理が次年度に行われたことにより繰越金が発生した。 2013年度8月及び3月に予定している2回の実地調査において、研究代表者及び研究分担者、研究協力者の旅費と、データ整理及び分析のための研究協力者の人件費が主な支出の内訳になる。
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Research Products
(3 results)