2013 Fiscal Year Research-status Report
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24531007
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
山本 眞一 桜美林大学, 心理・教育学系, 教授 (10220469)
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Keywords | 大学経営人材 / 大学のガバナンス / 政府と大学 / 大学のマネジメント」 / 教員と事務職員 / 管理職と専門職 |
Research Abstract |
本研究は、諸環境の変化の中で、高度化や合理化など厳しく対応が求められている大学経営に関し、これを支える人々(大学経営人材)の能力開発に着目し、国際的視野からこれを実証的に研究することを目的とするものである。 平成25年度においては、第一に、前年度までの調査研究活動をベースとして、引き続き関係国(米・英・独・豪・中)における大学経営がよって立つ高等教育システムの詳細についての調査研究を進め、申請者が平成23年度まで所属していた広島大学高等教育研究開発センターの研究者と連絡を密にしつつ、さまざまな情報を収集し、かつ分析を行った。 第二に、諸外国の大学経営人材およびその養成方策に関する制度や実態を調査するため、平成25年10月には本件の経費によって、各国の研究者によって組織された「高等教育改革のための国際シンポジウム」(スロベニアで開催)に出席し、必要な情報を収集するとともに、各国の研究者と交流を深め、更なる情報源を確保した。 第三に、これまでに得た調査研究成果を再分析することに努め、企業や他国の大学などとの比較を行うことによって、わが国および各国の大学における管理運営システムやこれを担う人材についての特色を明らかにすべく、過去の資料の体系的検討を進めた。 第四に、これまでの調査研究成果を踏まえつつ、学界やその他の関係者からの反応も期待しつつ、雑誌論文および単行本などの各種論稿の執筆・公刊に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度については、いずれも計画に従い、国内外の研究者や実務家との意見交換、外国の大学における大学経営人材の実態把握、および過去の科研費等による研究成果の分析を行い、ほぼ目的を達する程度の進展を見ている。また国内外の研究会・研修会における講演・講義・研究発表等の機会をとらえて、大学経営人材について単に表面的な理解にとどまらず、背景事情も含めてより深い実態把握に努めてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画の趣旨に沿い、これまでの調査研究の成果をベースに、大学経営人材の役割や能力開発に係る最新かつ具体的な実態を明らかにするため、各国(米・英・独・豪・中)における大学関係者に対して、アンケート調査あるいはこれに代わる調査を行う。調査は、インターネットの利用など最新のテクノロジーを通じて低廉な経費で行うことが可能であれば、それに依ることとする。 また、調査を補強・補充するため、前年度に引き続き外国調査を行う。訪問先としては米国および可能であれば英国・ドイツとし、具体的には米国では高等教育研究に定評あるボストン・カレッジ、英国ではバーミンガム大学、ドイツではカッセル大学、フンボルト大学等を念頭に置いている。 その後、最終年度として研究成果を報告書として取りまとめたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度に計画していた外国調査について、現地の関係者との日程調整が不調に終わったため、年度内に実施できなかった。 平成26年度は最終年度に当たるため、積み残しの外国調査を行うとともに、最終まとめに向けて報告書の作成等に使用したい。
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Research Products
(6 results)