2014 Fiscal Year Research-status Report
都市近郊団地にみるソーシャル・キャピタル蓄積・展開過程における教育学習機能の研究
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24531013
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
上野 景三 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (30193824)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 団地政策 / 社会教育 / 集合住宅 / 社会教育福祉 / ソーシャルキャピタル / コミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
1,第2年度に学際的な研究動向をまとめた「都市近郊団地にみる社会教育とソーシャル・キャピタルの蓄積・展開の関連に関する研究(1)」を踏まえ、第3年度には、これまでの各種の実態調査の一部を加えて「日本の都市近郊団地にみる社会教育と社会福祉」(松田武雄編『社会教育福祉の諸相と課題』大学教育出版2015 pp.37-52)を執筆した。
2,上記の研究・執筆を進めていく過程において、ソーシャル・キャピタルの展開は、社会福祉の領域において進められていることが判明した。とくに全国コミュニティライフサポートセンターが「集合住宅団地の支えあい」に関心をもち、本研究と同時並行的に進められていることがわかった。そのため都市近郊団地に関心をもつ社会福祉領域での文献・資料の収集と調査に入った。
3,したがって第2年度までの社会教育学と都市計画、住宅学、建築学との学際的な分析枠組みの構築に加えて、新たに社会福祉学との接続を考えていくことにした。したがって、アンケート調査対象のリストアップを行っていたが、新たに社会福祉学の成果を踏まえた調査が必要であることを鑑み、第4年度へと繰り越して調査を行うこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
第3年度は、まとめの年度であったが、研究のまとめを行っていく中で、新たに社会福祉学の領域で本研究と密接に関連した問題意識で進められていることが判明した。研究成果の一部を「日本の都市近郊団地にみる社会教育と社会福祉」として報告したが、まだ不十分であることから、調査の対象を社会福祉学が注目している領域まで拡大する必要があると考えられる。その判断が第3年度の後半であったことから、調査対象の拡大を考え、意図的に研究の進展を次年度に繰り越すことにした。そのため「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、社会福祉学領域での文献・資料の収集にあったたっている。この領域で先進的に研究を進め、情報発信をしているのは特定非営利活動法人全国コミュニティライフサポートセンターであることが判明した。この法人とコンタクトをとっている段階である。これら社会福祉領域での成果も参考にしながら、調査対象を拡大し、学際的な研究枠組みの再構築を行う。
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Causes of Carryover |
今回の繰越は、意図的に繰り越したものである。社会福祉学の研究成果を取り入れ、さらに調査対象拡大のために、全国コミュニティライフサポートセンターに聞き取りを行い、全国調査の実施に当たることにしたためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
全国調査の実施にむけて、全国コミュニティライフサポートセンターへの聞き取りを行い、調査対象を拡大して調査を行う。その成果を学会で報告する予定である。 ヒアリング、及び学会報告の旅費、調査実施にあたっての人件費、郵送費にあてる予定である。
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Research Products
(5 results)