2013 Fiscal Year Research-status Report
専門職としての保育者養成の課題―養成の4年制大学化と実践知の理論化を中心として―
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24531020
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
杉本 真理子 帝京大学, 教育学部, 教授 (70130010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦澤 清音 帝京大学, 教育学部, 教授(Professor) (20459382)
草野 いづみ 帝京大学, 教育学部, 准教授 (40384797)
岡田 たつみ 帝京大学, 教育学部, 講師(Lecture) (70566249)
佐野 友恵 帝京大学, 教育学部, 講師(Lecture) (70413408)
浪越 一喜 帝京大学, 教育学部, 准教授 (10228083)
若谷 啓子 帝京大学, 教育学部, 講師(Lecture) (50389889)
村山 祐一 帝京大学, 文学部, 教授 (70314565)
野尻 美枝 帝京大学, 文学部, 助教 (60554110)
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Keywords | 保育者養成 / 4年制大学 / 実践知 / 幼児理解 / 歴史的検討 / 現場ニーズ / 男性保育士 / 表現分野 |
Research Abstract |
Aチーム(佐野):①戦前日本における幼稚園保姆と託児所保姆の養成・資格・待遇に関する比較検討、②戦前日本における幼稚園保姆検定試験問題の検討を行った。「幼稚園令制定後の保姆検定試験問題にみる幼稚園保姆の資格程度」(佐野、2013年5月、日本保育学会)、「幼稚園令制定後の幼稚園保姆検定試験問題の検討-実技試験に焦点をあてて-」(佐野、2013年11月、日本乳幼児教育学会)、「戦前日本における託児所保姆の養成・資格・待遇-幼稚園保姆との比較を中心に-」(佐野、2013年8月、保育学研究第51巻1号)を発表した。 Bチーム(草野・浪越・若谷):保育現場が持っている4年制保育者養成校に対する要望把握のため調査の準備を進めた。園長への面接調査結果を、「保育者に求められる資質・能力の構造把握に向けて-その2」(浪越・若谷、2013年5月、日本保育学会)として、さらに表現の分野に絞った観点から「養成校における保育表現の授業構成の課題-学生の他領域との相互性の捉え方-」(若谷・浪越・清水、2013年9月、全国保育士養成協議会)を発表した。他方、本年度新たに加わった草野が男性保育者の課題についての研究に着手した。 Cチーム(杉本・芦澤・岡田):保育者養成課程学生の学びの検討と実務家教員が実践知を授業に生かす過程の検討を進めた。「保育学生の実践知の学びの検討-現場保育者の語りを通して-」(芦澤、杉本、岡田、2013年5月、日本保育学会)、「保育者養成校における実務家教員の課題と可能性に関する検討-自らの授業を振り返って-」(岡田、2013年5月、日本保育学会)、「保育者養成課程新入生の1年前期に見られる子どもイメージの変化の特徴-」(杉本・岡田・芦澤・佐野、2013年9月、全国保育士養成協議会)として発表した。 1年間の活動の総括と、次年度に向けた研究計画を検討するため、3月に合宿を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Aチーム:戦前の我が国の保育者養成に関する歴史的検討は、ほぼ順調に進んでいるが、保育者養成の現状課題の検討には至っていない。 Bチーム:昨年度順調に進まなかったため、特定分野に視点を絞り、全国調査に向けた準備を進めた。年度末の合宿で、質問紙内容を全員で検討し、年度内に、調査用紙を発送することができたが、回収は予定よりやや遅れている。 Cチーム:保育者の実践知の収集は徐々に進んでいる。実務家教員による授業の質的分析も進んでいる。学生の年次進行による幼児理解の質的変化の把握について、ピッチを上げて分析を進める必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
Aチーム:戦後の保育者養成の変遷と現状の課題について、検討を進めていく。なお、2014年度より佐野の所属が変わるため、遠距離での共同研究となる。インターネットを利用しての情報交換を密に行っていきたい。 Bチーム:調査データの分析を進め、現場のニーズの特徴を捉え、養成校としての対応を検討していく。 Cチーム:保育の実践知の収集を進め、保育者養成にそれを生かしていく方法を探る。さらに、実務家教員の実践知がどのように学生に伝えていくのか検討を続ける。学生の年次進行に伴う幼児理解の様相を追跡、検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の進行がやや遅れているため、繰越金が生じた。本年は最終年度に当たり、遅れた進度を取り戻すため、速度を上げて研究を進め、成果をまとめ発表する。 Aチームは、資料収集、文献複写の費用を要する。Bチームは、質問紙調査データの入力、分析の費用、調査協力者への礼状送付郵送料等を要する。Cチームは、インタビュー謝礼、逐語記録作成費用、データ入力、分析費用を要する。 全体として、研究成果発表のため、学会参加費、旅費、全体会会合費、合宿旅費、まとめの冊子印刷代等の費用を要する。
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Research Products
(8 results)