2014 Fiscal Year Annual Research Report
専門職としての保育者養成の課題―養成の4年制大学化と実践知の理論化を中心として―
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24531020
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
杉本 真理子 帝京大学, 教育学部, 教授 (70130010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦澤 清音 帝京大学, 教育学部, 教授 (20459382)
草野 いづみ 帝京大学, 教育学部, 教授 (40384797)
岡田 たつみ 帝京大学, 教育学部, 准教授 (70566249)
佐野 友恵 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (70413408)
浪越 一喜 帝京大学, 教育学部, 准教授 (10228083)
若谷 啓子 帝京大学, 教育学部, 准教授 (50389889)
村山 祐一 帝京大学, 文学部, 教授 (70314565) [Withdrawn]
野尻 美枝 帝京大学, 文学部, 助教 (60554110) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 保育者養成 / 4年制大学 / 実践知 / 幼児理解 / 歴史的検討 / 現場ニーズ / ジェンダー観とライフ・ワーク・バランス / 保育者の資質・能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
Aチーム:史資料の検討から、日本の保育者養成は、明治期の創始、その後の展開の過程において、小学校教員に準じるものであり、小学校本科正教員よりも低い資格として位置づけられ、資格程度の向上、養成校の質的向上、専門性の確立など、様々な課題を抱えながら展開してきたことが示された。現在も社会の中で、保育者の専門性が正当に評価されず、待遇の改善が進んでいないのが現状であり、保育者養成の4年制大学化に対応した保育者の専門性の明確化、質の高い保育者養成カリキュラムの構築、1種免許状取得者に見合った待遇の保証を可能とするための制度面の整備が必要である。 Bチーム:①管理職対象の調査から、保育者には人柄の良さが重視され、保育者養成には保育の専門性以上に、常識を含めた人として・社会人としての基礎を養う指導が求められていた。調査項目の因子分析からは7因子が抽出され、学び方や探求心を培い、学び続ける姿勢を持った保育者を育てる必要も示された。②ジェンダー観、ライフ・ワークバランスについて、大学生と現職者の質問紙調査を実施し、保育者養成の新たな観点が示された。 Cチーム:①実践知について、保育日誌のエピソード記録の検討から、子ども同士の関わりや遊びが豊かに展開するには、その瞬間をとらえる保育者の実践知があることが示された。また、保育経験のある教員の授業分析と保育者時代の保育記録の検討から、保育者時代には意識化されていなかった実践知として幼児の遊びや生活の中に隠れている「学び」が示され、幼児理解とは、幼児の体験と育ちの関係について省察を繰り返し積み上げることで徐々に深められていくと考えられた。②子どもイメージ変化の検討からは、実習の個別体験による戸惑い・模索の時期を経て、卒業時には、子どもをとらえる視点が多様化し、子どもにかかわる大人のあり方への自覚が生まれており、「反省的実践家」への歩みの準備が整ってきたことが示された。
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Research Products
(21 results)