2012 Fiscal Year Research-status Report
教員評価システムの再設計とその効果に関する理論・実証的研究
Project/Area Number |
24531040
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
諏訪 英広 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (80300440)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高谷 哲也 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (00464595)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 教員評価 / 目標管理 / サポート / 職能成長 / 組織の活性化 |
Research Abstract |
本研究では,平成24年度から再設計された教員評価システム(以下,本システム)の導入が予定されているA県(本システム導入後5年間における理念と実態との乖離状況を解消する目的で継続的に再設計案を検討してきている)を事例として取り上げ,再設計プロセスを明らかにし,再設計されたシステムの効果と要因を検証・分析することが研究課題である。平成24年度の研究実績は以下の通りである。 1.先行研究のレビュー及び申請者(代表者及び分担者)がこれまでに実施した調査結果を再分析した結果,教員評価における目標管理が職能成長と組織の活性化を促す可能性を見出した。 2.A県における本システム再設計の主担当者であった現高校校長に対するインタビューより,目標管理に職能成長と組織の活性化の機能を期待して,再設計を行ったことが明らかになった。 3.A県の小中高教員を対象として,本システムが導入された初期段階(当初面談終了後)における目標管理の効果に対する認識と関連諸要因に関する質問紙調査を行い,組織文化,特に校長との肯定的関係性が目標管理の効果認識と関連があること等が明らかになった。 4.ある中学校を対象に実施した事例調査(当初面談参観,教員インタビュー,日常の学校観察等)を実施し,目標管理の効果的運用に関する多くの知見を得た。 以上の研究成果は,日本教師教育学会(平成24年9月,東洋大学),九州教育経営学会(同11月,福岡教育大学)にて発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に予定していた研究計画である,先行研究のレビュー,調査対象自治体における教員評価制度の再設計のプロセス,教員を対象とする新しい教員評価制度に対する意識調査,事例校における質的調査がほぼ達成されたから,である。
|
Strategy for Future Research Activity |
初年度に行った質問紙調査の詳細な分析をすすめること,事例校における質的調査を継続すること,事例校以外の校長や教員に対するインタビューを実施すること,初年度に行った質問紙調査の課題を踏まえたフォローアップ調査(質問紙調査)を実施すること,である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度の予算のうち約20万円を次年度に繰り越すこととなった。理由は,協力予定校の都合等により,質問紙調査の実施数が大幅に減ったからである。具体的には,調査票・同印刷費・発送費・返送費・データ入力代が当初見込みより,低い額となった。 次年度においては,次年度配分額と初年度の繰越額を合算して,有効に使用していきたいと考える。 具体的には,事例校以外の校長や教員に対するインタビュー調査データの入力代行(文字起こし)費,初年度に行った質問紙調査の課題を踏まえたフォローアップ調査(質問紙調査)の実施に関する経費(調査票・同印刷費・発送費・返送費・データ入力費,関連図書購入費,を計画している。
|
Research Products
(3 results)