2013 Fiscal Year Research-status Report
教員評価システムの再設計とその効果に関する理論・実証的研究
Project/Area Number |
24531040
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
諏訪 英広 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (80300440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高谷 哲也 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (00464595)
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Keywords | 教員評価 / 目標管理 / サポート / 職能成長 / 組織の活性化 |
Research Abstract |
本研究では,平成24年度から再設計された教員評価システムが導入されたA県を事例として取り上げ,再設計プロセスを明らかにし,再設計されたシステムの効果と要因を検証・分析することが研究課題である。平成25年度の研究実績は以下の通りである。 1.平成25年度に実施したA県公立小中高教員を対象とした質問紙調査の詳細な分析を進めた。組織文化,特に校長との肯定的関係性が目標管理の効果認識と関連があること,目標の設定・実施における集団性・協働性に対して意義は認めるものの実施度は低いこと等が明らかになった。研究成果は,川崎医療福祉学会誌にまとめた。 2.平成24年度に実施したA県のある中学校を対象とした事例調査(管理職・教員インタビュー,グループ面談(中間面談)の観察,日常の学校観察等)の結果を分析し,目標管理の効果認識を高めるための方策として,管理職が学校経営実践上に目標管理を有機的に位置づけること,日々の管理職と教職員とのコミュニケーションが目標管理の効果認識を高めること等を明らかにした。研究成果は,広島大学学習開発学研究にまとめた。 3.A県のある高等学校を対象に事例調査(管理職・教員インタビュー,グループ面談(中間面談)の観察,日常の学校観察等)を実施した。調査結果の分析は平成26年度に行う予定である。研究成果は,九州教育経営学会(平成26年6月,九州大学)にて発表する。 4.新しい教員評価システムが導入されて2年が経過した時点での,A県公立小中高教員を対象とした質問紙調査を実施した。平成26年度には,詳細な分析を行い,研究成果は,日本教育経営学会(平成26年6月,北海道教育大学)にて発表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①A県公立小中高教員を対象とする2回目の質問紙調査を実施し,再設計された教員評価システムの効果と課題を明らかにするためのデータが収集できたこと,②平成24年度のある中学校に続き,ある高等学校における年間を通じての事例調査を実施できたことなど,予定されていた量的・質的調査がほぼ達成されたから,である。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目に行った質問紙調査の詳細な分析をすすめること,高等学校を対象とする質的調査の結果を詳細に分析することである。さらに,可能ならば,年度末頃を目途に,目標管理のみならず,勤務評価も含めて,教員評価システムに対する評価を中心とする質問紙調査を実施したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残額が少額で使用が困難であったため,次年度使用額が生じた。 研究分担者への分担金:30万円,学会発表及び調査旅費:27万円,謝金・謝礼品(謝金:インタビューデータ入力,質問紙調査準備・整理等,謝礼品:インタビュー協力者):16万円,図書費:9万円,調査票・発送封筒・返送封筒・宛名ラベル:6万円,調査票印刷・発送・返送・データ入力・調査報告書:72万8,012円 計160万8,012円
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Research Products
(7 results)