2013 Fiscal Year Research-status Report
指導主事による校内研究活性化のための指導モデルの開発-コーチングを活用して
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24531049
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
千々布 敏弥 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (10258329)
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Keywords | 校内研究 / 授業研究 / 指導主事 / 学校訪問 / コーチング / 組織文化 / 組織開発 |
Research Abstract |
本研究は、校内研究を活性化したり授業の水準を向上させたりするために、都道府県や市町村の指導主事が所轄下の公立小中学校を訪問する場面に焦点を当て、どのような体制でどのような頻度で訪問し、教員たちにどのように指導をしているのか、教育委員会を対象とした実態調査を行い、人口規模等の教育委員会の条件に即した訪問体制のモデルを開発すると同時に、指導主事が校長や教員に指導するモデルとしてコーチングの手法を活用した指導方法を開発することを目的とするものである。 計画2年目となる平成25年度は、初年度に実施した事例調査を元に教育事務所調査の調査票を作成し、全国の教育事務所を対象にした悉皆調査を実施した。回収率は84%であった。 調査結果より、都道府県における教育事務所設置状況、指導主事配置状況、教育事務所による学校訪問の実施状況の違いが明らかになった。計画的に訪問する場合と要請に基づいて訪問する場合、指導主事が一人だけで訪問する場合と複数で訪問する場合、学校経営全般に関する指導を行う場合と授業に関する指導のみを行う場合等の類型が認められた。それぞれの類型は、指導主事の配置状況の影響を受けている。教育事務所の指導主事が少ない場合は指導主事が一人で訪問し複数教科を指導する場合が多く、指導主事が多い場合は指導主事が専門教科のみを指導したり複数で訪問する場合が多くなる。 最終年度は、指導主事等による委員会を開催し、指導場面に即した研修プログラムを構築する予定である。指導主事の配置状況や訪問形態に応じた研修プログラムを構築することとしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査実施前は、教育委員会における指導主事配置状況と訪問形態は一義的に対応すると予想していた。ところが、指導主事配置状況と訪問形態の組み合わせが多様であり、指導主事の課題の把握が困難となっている。類型を絞って研修プログラムを構築する予定であるが、どの類型に絞るべきか、慎重に考察する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
指導主事の課題をより的確に把握するため、指導主事個人を対象にした調査を実施する予定である。その上で指導主事の課題に応じたプログラムを構築していく。 プログラムが依拠する手法はコーチングが主なものであるが、コーチングの効果は個人の意欲向上や目標達成から、組織作りまで多様である。指導主事の課題に従い、問題事例の類型設定とその場面に応じたコーチング研修プログラムを構築する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
会議開催が予定より少なくなったため 今年度に昨年度文の会議も開催予定
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Research Products
(9 results)