• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

大学の環境適応:組織構造・規模の成立と変容に関する分析と適正性の推定

Research Project

Project/Area Number 24531068
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

村澤 昌崇  広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (00284224)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤墳 智一  宮崎大学, 教育・学生支援センター, 准教授 (30248637)
阿曽沼 明裕  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (80261759)
Keywords高等教育 / 大学 / 最適規模 / 規模と範囲の経済 / 大学経営 / アメリカ / 研究大学 / 大学院
Research Abstract

今年度は、昨年度末に入手することができた学校基本調査の機関別個票の分析に従事した。これにより、大学の適正規模や範囲の分析が当初の計画以上に遂行できる見通しとなり、当初予定していた大学の専門分野限定の質問紙調査は見送った。さらに、すでに他の研究会や研究プロジェクトを通じて入手していた大学機関の管理職を対象とした調査を「データの二次利用」として活用し、先の学校基本調査の外形的データを接続させ、大学管理職が目指す大学の役割・機能の選好に対し、大学の規模や範囲がどの程度影響を与えるのかを分析・検討した。その成果は、"Self-image and Missions of Universities: An Empirical Analysis of Japanese University Executives"(村澤昌崇・渡邊聡(広島大学)・羽田貴史(東北大学))として海外査読誌に投稿、採択予定である。本稿からは、大学管理職が世界レベルの大学を是認・志向する場合、規模と範囲に影響を受けるが、規模と範囲の影響は単調な線形関係ではなく、極大値が存在することが明らかになった。さらに、2005年と2012年を比較すると、世界レベルの機能を目指す大学の割合が増加しておらず、2012年では世界を目指す条件としての規模により制約がかかっていることが明らかになった。この結果から、政府が進めてきた大学のグローバル化は、少なくとも大学管理職の意識レベルでは、順調ではないと結論づけた。この研究成果は、さらに分析を精緻化・発展させ、海外の学術出版社Springer社から今後刊行されるHigher Educationシリーズ本に掲載予定である。
さらに科研研究課題の成果の一部として、分担研究者の阿曽沼(名古屋大学)により『アメリカ研究大学の大学院』が上梓され、大学の環境適応の海外事例として、アメリカの研究大学の実態が明らかにされつつある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

当初の計画では、最終年度に研究成果の一部が学術誌等に掲載されることを目指していたが、学校基本調査の機関・研究科レベルのデータや、本科研課題に関係する他の研究プロジェクトから得られたデータの2次利用が可能となり、科研費による分析環境の整備、内外研究者とのスムーズな連携・協力により、予想より速く研究成果の海外誌への投稿・採択(予定)が達成される見込みとなったため。さらに、分担研究者により、科研課題に関する研究の成果の一部が書籍として出版されたため。

Strategy for Future Research Activity

今年度は最終年度となるため、すでに整備された分析環境と分析データに基づいて、大学の機能分化をもたらす大学の規模と範囲の推計、研究成果最大化・管理運営時間最小化をもたらす研究室規模・範囲の推計を進め、その成果の一部を海外出版社Springer社から刊行予定のHigher Educationシリーズに寄稿し発信する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当初予定されていた研究打ち合わせ1回が、研究が予想以上に進捗していることから、年度内に行う必要がなくなったことで取りやめになり、それに合わせて旅費の執行の必要性が無くなったため。
今後成果とりまとめとして予定されているSpringer社の英訳本に関する打ち合わせの頻度が多くなることから、繰り越した金額を用いて、次年度に成果出版のための打ち合わせを行う予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Self-image and Missions of Universities: An Empirical Analysis of Japanese University Executives2014

    • Author(s)
      Masataka Murasawa, Satoshi P. Watanabe, Takashi Hata
    • Journal Title

      Humanities

      Volume: 3 Pages: 1-21

    • DOI

      10.3390/h1010001

    • Peer Reviewed
  • [Book] アメリカ研究大学の大学院2014

    • Author(s)
      阿曽沼明裕
    • Total Pages
      496
    • Publisher
      名古屋大学出版会

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi