2013 Fiscal Year Research-status Report
国際バカロレアによる日本型公立高校モデルの構築に関する実証研究
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24531087
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
岩崎 久美子 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, 総括研究官 (10259989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金藤 ふゆ子 文教大学, 人間科学部, 教授 (90254903)
黄 丹青 目白大学, 外国語学部, 准教授 (10550692)
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Keywords | 国際バカロレア / 公立学校 / 国際比較研究 / 米国 / ドイツ / 中国 / 英国 |
Research Abstract |
1.国内調査: 国内で国際バカロレアの導入を意図している地方公共団体教育委員会(東京都、札幌市、佐賀県、福井県)の導入意図、現状と課題などを訪問聴取した。そのうち、札幌市中高一貫校への国際バカロレア導入事例については、研究代表者が研究所プロジェクト報告書に原稿を執筆した(「札幌市立高校における国際バカロレアの導入」『高等学校政策全般の検証に基づく高等学校に関する総合的研究』pp.272-285)。 2.外国調査:(1)平成25年9月に、ドイツ調査を実施し、国際バカロレアを導入しているデュッセルドルフ国際高校、フリードリヒ・ヴィルヘルム ギムナジウム(Friedrich-Wilhelm-Gymnasium, Cologne)、ゲーテシューレ(Goetheschule, Essen)、デュッセルドルフ教育委員会(Bezirksregierung Dusseldorf)などを訪問し、担当者や生徒のインタビュー調査を行った。(2)英国在住の研究協力者に、平成26年度調査の下準備とともに、国際バカロレアの英国大学での取り扱いについて、大学入試情報提供機関であるUCAS(Universities & Colleges Admissions Service)に関する資料収集・調査を依頼し、入学時点数などの資料や新聞、教育雑誌などの記事を収集した。 3.国際バカロレアに関する雑誌記事の執筆:対日理解を促進するための多言語発信サイト『nippon.com』(http://nippon.com/ja/)に、研究代表者が国内調査で得た知見をもとに、「「国際バカロレア」が日本で普及するために」を執筆し、原稿は日本語のほか、英語・仏語等に翻訳されウェブ上で掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は米国と中国の公立学校と教育委員会調査を実施、平成25年度は同様にドイツと日本の調査を実施した。平成26年度は、英国調査を実施する予定である。 予算に応じ、計画どおり、国際比較調査を実施している。研究成果は、随時、雑誌や研究所紀要などに発表しているが、最終年度には、それらをとりまとめ、報告書を作成する。 以上のとおり、おおむね順調に予定どおり進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成26年度は、英国調査のほか、国際バカロレアを教授する教員調査、2006年に国際バカロレア・ディプロマを修了し、3年にわたってインタビュー調査を実施した当時の高校生(現在、社会人相当)の追跡調査を実施する。 これまでの調査研究を踏まえ、1.国際バカロレアの概要と日本語・日本文学における教育、2.諸外国の公立学校への導入の試み(米国、英国、ドイツ、中国、日本)、3.国際バカロレア教員調査、4.国際バカロレア受講者のその後、といった柱により、報告書を執筆する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
支出計画上0円になるところ、若干の誤差が生じたが、残額処理をせず繰り越しすることにした。 1,000円以下であり、従来の計画の上で使用する。
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