2012 Fiscal Year Research-status Report
海外に在住する児童・生徒の家庭生活の実態と家庭科教育に関する実証的研究
Project/Area Number |
24531104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
池崎 喜美恵 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90145350)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 家庭科教育 / 家庭生活 / 日本人学校 / 国際情報交換 / ドイツ:グアム:大韓民国 |
Research Abstract |
日本人学校の児童・生徒の家庭生活観や家庭科観について質問紙調査及び家庭科指導の実態調査という二つのアプローチにより研究を展開した。 1.平成24年9月、ドイツに設置されている2校の日本人学校(フランクフルト国際日本人学校、ミュンヘン国際日本人学校)を訪問し、家庭科関連の施設・設備や家庭科授業の見学を実施した。また、家庭科担当教諭から児童・生徒の家庭生活の特徴や家庭科の授業態度、家庭科指導における問題点等についてヒアリングを行った。 2.平成24年10月、グアム日本人学校の家庭科の教育環境や家庭科の授業を参観し、家庭科指導の現状を精査した。また、児童・生徒に質問紙調査を実施し、海外で生活する上での家庭生活の特徴や家庭科に取り組む態度について明らかにした。 3.平成25年2月、ソウル日本人学校を訪問し、校舎や家庭科室の設備・備品等を実地踏査した。また、家庭科の調理実習の授業を参観し、生徒達の調理の様子を採録した。さらに、質問紙留置法により児童・生徒の家庭生活観や家庭科観について、実態を解明した。 4.韓国(大邱市)の広坪中学校を訪問し、家庭科教室の施設・設備を見学し、韓国の家庭科教育事情について、情報収集した。 以上、平成24年度は、4校の日本人学校を見学したところ、家庭科教育関連の施設・設備の整備状況には差がみられ、家庭科教師の指導の工夫が垣間見られた。また、児童・生徒の家庭生活観には地域差が認められるという知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は、欧州、北米、アジアに設置されている日本人学校4校の実態調査を実施した。また、当該日本人学校に在籍している小学部5年生から中学部3年生までの児童・生徒(約345名)の家庭生活観や家庭科観について質問紙調査を実施した。現在、集計中であり、平成25年度実施する調査データや過去のデータとの比較検討のために、有意義な調査となった。 また、7地域のうちの3地域に設置されている日本人学校の実地踏査をすることができたので、地域的な特徴を検討することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、引き続きアジアに設置されている日本人学校の児童・生徒の家庭生活観や家庭科観について質問紙調査を実施し、データを収集する。 また、前年度と同様に、アジア地域や未実施の地域に設置されている日本人学校の学校訪問や家庭科の授業を参観し、日本人学校の家庭科の教育環境や家庭科における指導の特徴を明らかにする。 可能ならば、現地の家庭科教育の現状等についても資料を収集し、検討したいと考えている。 さらに、補習授業校の児童・生徒の海外での生活実態についても検討することを計画している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.海外に点在する日本人学校の調査であるため、研究費は海外旅費に充当する。 2.質問紙調査を実施するため、通信費に使用する。 3.データ入力のため、パーソナルコンピューターを購入する。
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