2013 Fiscal Year Research-status Report
音楽的理解の向上を目指した視覚とポリフォニーによる音楽鑑賞の指導法開発
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24531109
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小島 千か 山梨大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80345694)
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Keywords | 教材音源の作成 / 国際情報交換/スイス |
Research Abstract |
1、ポリフォニーが視覚化された造形作品に関する文献調査:ドローネーの作品における音楽的特質、ポリフォニー的な要素のあるものを抽出し、それらについてまとめた。 2、音楽グラフィックに関する実践的研究の実地調査:パウル・クレーセンターにおいて行われている音楽と絵画を関連させた子どものためのコンサート及び、絵画と音楽を関連させたワークショップに参加し、情報を収集した。ビデオ撮影させていただき、その内容の分析を行っている。 3、平成24年度に行った小・中学校への音楽鑑賞に関する調査の結果とその考察を『音楽鑑賞授業における音楽の要素や構造を把握させる指導に関する調査』としてまとめた。その結果、音楽を視覚的に捉えさせることは、音楽の要素の根幹である「旋律」を認識させるということにおいて重要な指導法の一つであることを確認した。 4、大学での実践的研究:音楽グラフィックを伴う鑑賞指導を行った。音楽の構造が明確なものや特徴がつかみやすものの2曲を比較的に用いる方法をとった。グラフィックにあたっても、どのような素材を用いるのが有効かを検討した。これらは、今後の小・中学校における実践につながるものである。 5、小・中学校での実践的研究に向けて:実践の最初に行う聴き取り能力テストの課題について、先行研究を調べるとともに、能力テスト課題のアウトラインをまとめた。さらに、実践で用いる教材音源作成に関して様々な楽曲を調べ、楽譜の状態までに数曲作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小・中学校での実践的研究に関してはあまり進展がなかったが、それ以外の文献調査、実地調査、大学での実践的研究、教材音源の作成に関しては予定通り進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
実践協力校が見つからなかったため、3年間の小・中学校での実践を行う当初の計画は、2年になる。しかし、今年度から実践をさせてもらえるので、残り2年間で密度の濃いものにするとともに、多くの学校で行わせてもらい、多様なデータを得たいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
小・中学校での実践的研究が進まなかったため。 様々な教材音源があり、その作成を先に進めているため。 収集した文献資料の整理に時間がかかったため。 小・中学校のでの実践的研究における教材や教具を購入(CDや造形素材など)。 作成した教材音源の録音に伴う謝金。 文献資料の翻訳に伴う謝金及び翻訳ソフトの購入。
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Research Products
(2 results)