2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24531115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
松岡 守 三重大学, 教育学部, 教授 (90262980)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ものづくり教育 / 技術教育 / 知財教育 / 中学校 / 技術・家庭科 / 国際研究者交流 / 中国 / 米国 |
Research Abstract |
平成24年度に計画した項目とその実績は以下のとおりである。 (1)改良活動に力点を置いた技術/知財教育手法の開発 ・中学校技術科教諭を中心とする授業実施協力チームの編成、・改良活動に力点を置いた技術/知財教育手法の検討,指導案づくりとその試行実践:三重県内で中学生向けに合宿型のロボット作りを実施している中学校教諭らに協力を呼び掛け、協力チームを編成するとともに、合宿型のロボット作りで改良活動に力点を置いた技術/知財教育を進めていただいた。、・すでに実施されている中学校技術・家庭科技術分野の技術/知財教育授業の整理:仙台、東京(2回)において開催された関連研究会に参加し、調査・整理を進めた。、・授業実施協力チームを対象とした研究会の開催:前述の合宿ロボット作りを担当する技術科教諭向けのメーリングリストにより本研究の主旨説明を行い、合宿ロボット作りの打ち合わせの際に意見交換を行った。、・上記試行結果の分析と改良案の検討、まとめ、発表:合宿型のロボット作りの実践についてまとめ、3月に三重大学で開催された関連の研究会で中学校教諭に発表いただいた。 (2)中国、米国の教育との比較・実践 ・中国国内の特定の中学校、教員養成系大学とからなる実施チームの編成:5月に中国内蒙古師範大学を訪問し、同大学の研究者と研究打ち合わせを行い、中国国内の協力中学校についても依頼した。、・すでに中国・米国で実施されている技術/知財教育手法の調査・整理:6月に奈良において開催された関連の国際シンポジウムに参加・調査し、この結果を含めて整理を進めた。、・中国で試行実施する改良活動に力点を置いた技術/知財教育手法の検討,指導案づくりと実践:(1)の合宿型のロボット作りの実践を踏まえた中国版の実践方法の検討を進めた。、・上記試行結果の分析と改良案の検討、まとめ、発表:関連の発表を9月と11月に関係する研究会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の実施項目として計画した「中国で試行実施する改良活動に力点を置いた技術/知財教育手法の検討,指導案づくりと実践」のうち「指導案づくりと実践」について次年度送りとなり、これに伴う「上記試行結果の分析と改良案の検討、まとめ、発表」も次年度送りになった点は遅れている。これは日本の実践例を踏まえて中国の事情に応じた実践方法を慎重に検討したことと、中国側の学校の事情(教師の異動に伴い、新しい実践のためには少し時間をかけた交渉が必要)による。中国の学校の新年度は秋からであり、平成25年度には実施する見込みである。また米国の訪問調査も次年度送りとしている。これは本研究者が主催の形で知財教育に関する国際シンポジウムを中国で平成25年度初頭に行うこととなり、これに合わせ本研究にかかる調査・研究を中国に注力したことによる。米国における訪問調査は平成25年度夏に実施見込みである。 一方で「中学校技術・家庭科技術分野の技術/知財教育授業の整理」に関してはこの成果に関連する事項を平成25年度初頭の国際シンポジウムであり、またまもなく発刊される知財教育に関する書籍にも実践事例として盛り込まれることとなっている。また米国調査の遅れにつながる国際シンポジウムの開催そのものが本研究の成果とも言えるものである。 以上のように事項により予定より遅れ気味のものと予想以上に成果が上がりつつものがあり、また予定より遅れ気味のものも近い将来実施できることが確実なことから「おおむね順調」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初平成24年度に実施予定であった「指導案づくりと実践」、「米国訪問調査」を追加するほかは以下の当初の計画 (1) 改良活動に力点を置いた技術/知財教育手法の開発 ・授業実施協力チームを対象とした研究会の開催、・改良活動に力点を置いた技術/知財教育手法の改良と授業実践、・上記授業実践結果の分析と改良案の検討・確認、まとめ、発表 (2)中国、米国の教育との比較・実践 ・中国・米国で実施されている技術/知財教育手法の調査・整理(継続)、・中国で実施する改良活動に力点を置いた技術/知財教育の改良と実践、・上記授業実践結果の分析と改良案の検討・確認、まとめ、発表 どおりである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に使用する予定の研究費(直接経費)は445,931円である。これは次年度送りとした中国での実践に伴う教材材料費,および米国出張費である。教材材料費については平成24年度実施分を追加して平成25年度実施分として計上する。米国出張についてはもともと平成25年度に予定していた米国出張時にまとめて行うこととして合理化する。平成25年度直接経費請求額(1,100,000円)と合わせ以下のように使用する計画である。 使用計画 当初予定金額 教材材料費計 870,931円 750,000円 米国出張経費 375,000円 375,000円 中国出張経費 300,000円 300,000円
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