2012 Fiscal Year Research-status Report
ICTを活用した自己調整学習実践の為の理科教授スキームの開発
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24531150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
小野瀬 倫也 国士舘大学, 文学部, 准教授 (00609761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 寛之 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (30452832)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ICT / 自己調整学習 / 構成主義 / 教授スキーム / タブレット端末 |
Research Abstract |
ICT(情報通信技術)を導入した理科授業の理論的枠組みや認知的側面におけるICT利活用の効果を示すために,次の三つの視点から研究を進めた。1.先行研究,先行実践の分析 2.分析の視点の明晰化と理科の教授スキームの作成 3.理科教授スキームをもとにした授業実践実践 平成24年度の研究実績について,これらの視点からまとめる。 1の概要は次の通りである。本研究の基本的な視座である構成主義的な理科授業における子どもの学習実態を明らかにするために,文献及び授業実践の分析を行った。特にICTを活用した構成主義的な理科授業について,国立附属中学校において先行実施されていた授業に関わる諸データ(授業ビデオ,ワークシート,PCを使って作成した動画,アンケートなど)をデータベース化した。その後,授業データは複数の研究者がそれぞれ異なる視点から分析した。 2の概要は次の通りである。先行研究および1の分析を通して,ICTを利活用した理科授業の理論的枠組みである「ICTを活用した自己調整学習実践の為の教授スキーム」における理科の教授ストラティジー(教師)・自己調整学習の過程(子ども)・ICTの機能(教具)の位置づけを明らかにした。 3の概要は次の通りである。2における教授スキームは,理科授業を構想する際の土台である。同時に,実施された理科授業の分析の視点となった。また,教授スキームをより実践的なものにするために,これらの結果は教授スキームへフィードバックされ,修正が加えられた。 これらの視点で進められた研究の成果は,雑誌論文等にまとめられた。また,学会発表を通して,本研究に対する意見等を広く聞くことができた。更に神中理川崎地区研究大会においてはタブレット端末を使った授業を公開した。これを通して公立中学校の理科教師から多くの意見を得ることができた。また,教師向けICT活用セミナー等でも取り上げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度に予定されていた研究の内容は,1.先行実践の分析 2.分析の視点の明晰化と理科教授スキーム(案)の作成,3.理科教授スキーム(案)をもとにした授業実践,4.研究成果の発表,である。 1は,雑誌論文等としてまとめることができた。 2研究分担者,研究協力者による研究協議の中で今後のたたき台となる「理科教授スキーム(案)」が作成された。 3は,小学校,中学校における授業実践,研究協議が行われた。高等学校においては指導案の検討までがなされた。 4日本理科教育学会全国大会,日本理科教育学会関東支部大会,神中理川崎地区研究大会において成果の一部を発表した。 以上のことから研究はおおむね順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度における研究を簡潔に表現するならば,ICTを利活用した理科授業の理論的枠組みである理科教授スキームの提案であった。これを受け,平成25年度は,理科教授スキームの検証が研究の中心に位置づく。具体的には,以下の2つである。1.理科授業の構想と実践授業の実施・分析 2.分析結果を理科教授スキームにフィードバックする。である。 1の概要は次のようである。小学校・中学校・高等学校において,概ね8月までを授業の構想期間とする。9月から10月までを授業実践期間とする。授業実践の実施と並行して分析作業を行うが,平成26年1月までに,授業プロトコルの作成やデータベース化の作業を終了させる。 2の概要は次のようである。授業構想のたたき台としてのICTを利活用した理科教授スキームは既に提案されているので,①における各々のプロセスに並行してスキームに修正を施していく。年度内の成果を吸収させる形で理科教授スキームの完成を目指す。 以上を中心に研究を進めていくこととする。これらの成果は順次,学会発表を通して意見を求めていく。また,研究論文としてまとめていくとともに,授業研究会等を活用して,実際の授業を提案し,公立学校の教師から広く意見を求めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は,理科授業実践者の学校に配備されている用品を使用できた為に若干の繰越金が生じた。今年度は遠方からの学会発表が増える為に,交通費等に繰越金を組み入れる形で使用計画を立てている。また,研究対象が理科授業であることから,平成24年度に引き続き以下の研究費の使用を計画している。 1.理科授業開発に関わって,実験やもの作り等で使用する備品,消耗品が必要である。 2.授業実践の記録に関わって,記録の為の人件費,スキャナーやハードディスク等の記録装置と記録メディアを購入する。また,分析の為のプロトコル作成費用が必要である。 3.本研究のテーマである「ICTの利活用」では,平成24年度に中学校で実践したタブレットパソコンを使った実践を拡充する。その一つとして教師用ノートパソコン,生徒用ノートパソコン及びこれらを繋ぐ無線機器の購入を予定している。 4.旅費については,研究を遂行するための打ち合わせ,また,学会発表の費用として必要になる。今年度の主な学会発表として日本理科教育学会全国大会(北海道大学)を予定している。
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Research Products
(12 results)