2013 Fiscal Year Research-status Report
教科「生物活用」における障害者との共同授業モデルの実証的研究
Project/Area Number |
24531154
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
阿部 英之助 和歌山大学, 教育学部, 特任准教授 (10408982)
|
Keywords | 農業高校 / 農業教育 / 障碍児教育 / 農の多面的価値 / 園芸福祉 |
Research Abstract |
今年度は、継続した形で現地調査を行う予定であったが、研究代表者の所属変更などもあり、十分な現地調査を行うことができなかった。しかし、その一方でこれまで収集してきていた資料の読み込みやその分析、全国各地での農業高校と特別支援学校の併設型の設置動向などを調べることができた。とりわけ特別支援学校の分校設置や農業高校との連携が大きく進んでおり、さらには、これらの分校設置は、高等部のみならず中等部にも拡大して進んでいることがわかった。よりそこでの連携教育の意義やあり方などより深く見ていく必要性も明らかとなった。その研究成果の一部は、日本農業教育学会や技術教育研究会の冊子にまとめることを行った。 また、農業を活用した障がい者実践の取り組みなどを収集することもできた。近年、そのような取り組みは進んでいることが明らかとなった。特に農業生産法人による障がい者雇用のみならず企業による特例子会社による雇用、さらには社会福祉法人による雇用も拡大してきていることがわかった。本研究テーマでは農業高校と特別支援学校との連携教育に視野を入れてきているが、この連携教育を学んだもしくは体験した生徒たちの卒業後の進路あり方やまたは卒業後の受け入れ問題なども視野に入れつつ、次年度の調査研究テーマに繋げて行きたいと考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の所属変更や調査対象者の異動・産休などあり、現地調査にうかがうことができなかった点がある。そのため、今年度は現地調査や実際の取り組みの事例などを把握すことが難しかったといえる。 しかし、その一方で文献の収集や各県で行われている取り組み事例などの資料の入手などを行い、その分を補うことができ、分析・検討を主に行うことができたといえる。。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、再度調査対象校への調査の調整や他の学校への継続調査を実施していきたいと考えている。また、昨年度新たな調査となる学校を紹介していただき、そこでの「生物活用」の実践授業の見学などを行って行きたいと思う。また、次年度は研究最終年であるため、これまでの研究の成果の取りまとめもあわせて進め、学会発表または学会論文の作成を進める予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度は、研究代表者の所属変更などもあり研究推進体制が十分にとれず、さらにはこれまで調査対象としていた担当教員の異動と産休などもあり、現地調査を十分行うことができなかった点が上げられる。そのため旅費の支出が十分に行えず、今年度の研究費に残額が生じ、次年度への繰越しをせざる得ない状態となった。その為、今年度は文献の収集や資料の整理・分析を中心とした研究内容となった。 次年度は、研究最終年度にあたるため、これまで調査対象としてた学校への再度の連絡調整を5月中に行い、早急に調査に入れる体制を作って生きたい。また、今年度新たに紹介された学校への6月までには調査も行い、繰越をした旅費・交通費の適正な支出を行って行きたいと考える。
|