2014 Fiscal Year Annual Research Report
対話過程に着目したアート教育のデザインの教授学習過程論的分析
Project/Area Number |
24531157
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮崎 清孝 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90146316)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アート教育 / アクションリサーチ / 対話的教授学 / カリキュラム構成・開発 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に従い、II,研究サイトである幼稚園の教育プログラムの実施とデータ取得、III、取得データ・分析の国際比較、IV,理論構築、V, 研究成果についての国内、国外学会での発表をおこなった。IIについては招聘アーティストとして馬をモチーフとして多面的な活動をおこなっている森部英司氏を選定し、馬に関する各種のアート活動をおこなった。観察については夏のワークショップのみならず、1学期、また2学期に研究代表者、また研究協力者として早稲田大学助手、早稲田大学院生が共に、ないしは単独でビデオによるデータ取得をおこなった。ワークショップにおいてはアート制作過程における子ども達の参加について、また1,2学期の保育活動では子ども達の遊びに対するアートワークショップの影響についてデータを取得した。 IIIについてはスウェーデンのJongkoping所在のHallonEtt保育園を、11月に訪問、観察をおこなった。本園はスウェーデンで盛んであるReggio Emilia式保育の代表的保育園である。Reggio Emiliaの保育観、アート観は、本研究で作り出そうとしている対話論的なアート、保育論と密接に関係しており、その類似点、相違点について大きな示唆を与えるデータを得ることができた 最終年度として中心であるIV,V、バフチン的な対話論的観点からの教育・保育論についての理論構築と発表については、まず基本的な部分について、海外共同研究者の一人であるMatusov(University of Delaware)と共著で論文をまとめることができた(Matusov, & Miyazaki, 2014)。さらに研究サイトでのこれまでの研究を踏まえ、アートの保育の中での意義について、研究サイトの側の保育者との共著を出版し、その中で対話論的な理論モデルを提出することができた(佐木・宮崎, 2015)。
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