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2013 Fiscal Year Research-status Report

英語の授業における意見・考えの表出を求める効果的な指導法の研究開発

Research Project

Project/Area Number 24531159
Research InstitutionJin-ai University

Principal Investigator

紺渡 弘幸  仁愛大学, 人間学部, 教授 (60340030)

Keywords指導法 / 意見・考え / 学習者言語
Research Abstract

平成25年度の研究においては、1年目(平成24年度)に行った日本人学習者のライティングにおける「意見・考え」の表出に見られる英語の言語的特徴を明らかにする研究を継続し、日本人学習者と母語話者(いずれも大学生)によって書かれた意見・考えを主張するタイプの作文を比較することにより、得られた成果を全国英語教育学会で発表し、論文にまとめた。また、学習者が自分の意見・考えを英語で適切に表現できないこと(言語面の障害)と、自分の意見・考えを持つことができないこと(内容面の障害)という2つの課題を解決し、限られた授業時間の中で、高い学習効果が得られるように、意見・考えを英語で表出させることを可能にする指導法Agree/Disagree Tasks(AD Tasks)を工夫し、その実践から得られたデータを分析して、提案された指導法の英語学習に及ぼす効果について検証した。その結果、本指導法の有効性が裏付けられ、この指導法の実践について中部地区英語教育学会で報告し、論文にまとめた。これらの研究・実践の成果については別途、共編著として出版した『意見・考え重視の視点からの英語授業改革』(東京書籍)に収録して紹介した。
提案した指導法(AD Tasks)については特に問題がなかったことから、研究の計画段階で予定していた改善のプロセスを省き、別の有効な指導法の開発へと変更し、あらたな問題解決型のタスク(Problem-solving Tasks)を計画・実践した。
また、研究協力者とプロジェクト会議を行い、中学校・高等学校では意見・考えを問う発問や自己表現活動を取り入れた指導による実践を行い、授業の様子をビデオ録画したり、生徒の発話をICレコーダーで録音し、データを収集した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成25年度の研究では、1年目に開発した「意見・考え」を表出する活動を用いた指導法を中学校・高等学校・大学で実践し、教室内コミュニケーションに及ぼす影響を調べ、問題点があれば指導法を改善する予定であった。大学では計画通り開発した指導法を実践し、データを収集し、指導法の有効性を検証した。指導法の効果の検証に際しては、タスクの性質上、クラス全体で意見・考えをやりとりするコミュニケーションにはならず、ペアでの意見交換および学生一人ひとりの作文がデータとして収集・分析された。収集されたデータは限られたものであったが、期待通りの効果が明らかとなり、一定の成果が得られた。
一方、研究協力を依頼した中学校・高等学校では意見・考えを問う発問および自己表現活動を取り入れた指導による実践を行い、授業の様子をビデオ録画したり、生徒の発話をICレコーダーで録音し、データを収集したが、データ収集の時間的制約やデータ収集の技術的問題、またデータ分析の時間が十分に確保できず、この指導の有効性の検証ができなかった。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度は以下のように研究を進める予定である。
(1)意見・考えを表出させる指導法(第2次案)の効果の検証-平成25年度の研究で明らかになった問題解決型のタスク(Problem-solving Tasks)の問題点を改善した「意見・考え」表出タスク(第2次案)を大学で実施し、その英語学習における効果を検証すると共に、中学校・高等学校では引き続き意見・考えを問う発問および自己表現活動を取り入れた指導の効果を、改善したデータ収集法によって得られた教室内コミュニケーションの記録を分析して検証する。
(2)意見・考えを表出させる指導法の開発(最終案)-これまでの研究成果を踏まえて、「意見・考え」を表出させる指導法(第2次案)を再検討、問題点を改善し、指導法の最終案をまとめる。
(3)第5回プロジェクト会議-「意見・考え」を表出させる指導法の最終案について協議し、研究協力者のフィードバックを得て完成する。
(4)学会発表と報告書作成-全国英語教育学会あるいは中部地区英語教育学会で研究の成果を発表するとともに、「意見・考え」を表出させる効果的な指導法(最終案)の提案および「意見・考え」を重視した指導の教育的提言をまとめた報告書を作成する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

中学校・高等学校における研究方法の再検討により、教室内コミュニケーション記録用ICレコーダー等が未購入であることおよび謝金等を使用していないため。
最近行った研究協力者との打合せにより、教室内コミュニケーションの記録にICレコーダーおよびビデオカメラが必要であることが判明したので、速やかに購入する予定である。
また、協力研究の実施に際して必要に応じて謝金を支出する予定である。

  • Research Products

    (5 results)

All 2014 Other

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 英語の授業における意見・考えの表出を求める効果的な指導法2014

    • Author(s)
      紺渡弘幸
    • Journal Title

      中部地区英語教育学会 『紀要43』

      Volume: 43 Pages: 201-206

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Instruction focusing on ideas and opinions and the learning of linguistic forms2014

    • Author(s)
      Hiroyuki KONDO
    • Journal Title

      Research Journal of Jin-ai University

      Volume: 12 Pages: 23-31

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10461/15213

  • [Presentation] 英語の授業における意見・考えの表出を求める効果的な指導法

    • Author(s)
      紺渡弘幸
    • Organizer
      中部地区英語教育学会 富山大会
    • Place of Presentation
      富山大学
  • [Presentation] 英語の授業における意見・考えの表出を求める効果的な指導法の研究開発-意見・考えを表現するために用いられた言語形式の分析から得られる示唆

    • Author(s)
      紺渡弘幸
    • Organizer
      全国英語教育学会 札幌研究大会
    • Place of Presentation
      北星学園大学
  • [Book] 意見・考え重視の視点からの英語授業改革2014

    • Author(s)
      大下邦幸監修 紺渡弘幸、田中武夫他共編著
    • Total Pages
      349
    • Publisher
      東京書籍

URL: 

Published: 2015-05-28  

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